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運命を変える出会い #6

友達にも誰にも話せないまま
時間だけが過ぎ去っていく

その間も、大勢で遊びに行ったり
二人で会ったり…
だけどこの中途半端な関係はなんの進展もしなかった
私の気持ちが彼に伝わっていたのかもわからない

そんなある日
彼が家にやってきた

家にあったゲーム機で遊ぶことになり
盛り上がってきた矢先に
「負けたら罰ゲームな」
と言って対戦モードに突入

ゲームは苦手じゃ無かったけど
見事に惨敗…

負けず嫌いでムッとしている私を横目に
喜んでいる彼を見ようとしたその瞬間

目の前に真剣な顔をした彼の顔が近づいてきた

罰ゲームと称して
彼は私の唇を奪っていった

鼓動が高まる
ドキドキしたのも束の間

2回戦いくよ!と
スタートボタンを押す彼

ゲームどころじゃない私
現状をすぐに理解できないままに
立て続けに負けてしまう

…いや

心のどこかで期待して
負けてもいいと思っていたのかもしれない

この胸の高鳴りを
体の熱を冷ましたく無かった

彼は私の体に触れながら
今度は深く口づけをする

ふと、手を繋いでデートしていたという
友人の言葉が頭をよぎり
顔をそむけた

不思議な表情を浮かべる彼に
私は全ての思いをぶつけた

涙が出そうだった
目を潤ませて感情を吐き出す
彼は私の肩にそっと手をおき
ゆっくり体を引き寄せた


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