別れの日
私にとってはいつもと変わらない1日だった
部屋で晩御飯の唐揚げを揚げながら
彼の帰りを待つ
帰ってきた彼の顔はなんだか曇っていて
「話しがあるんだけど…」
と、私に料理を中断させてリビングに座る
なんのことかさっぱり検討もつかないと
きょとんとして座ってる私に
切り出しにくそうに口を開く
「俺たち別れよ?」
全く想像もしていなかった一言に
私は何も言い返す事ができなかった
いや、何も言えなかったのだ
そもそもこの人に対しては
あまり自分の気持ちを話せたこともなかったと
そこで初めて気づく
「お前のこと嫌いになったわけでもないんだけど、
いやむしろ、結婚するならお前なんだけど…
今はそうじゃないって言うか…」
「だけど、お前のせいじゃないから…
俺が結婚したいって思うほどの女なんだから
もっと自分に自信持てよ?」
何を言ってるんだこいつは
全く理解が追いつかない
なんだか頭の中を整理している途中なのだが
多分私は「わかった」と言ったのだろう
彼はそのまま立ち上がると部屋を出て行った
そこでふと気づく
部屋の中にあったはずの彼のものが無くなっていることに
私は全く気づいていなかった
彼からのサインはでていたのだ
理解なんてできるわけない
だって私は彼を見ていなかったのだから
今追いかければ、きっとマンションの下で
バイクに乗ろうとしている彼に追いつく
だけど、私は動けなかった
いや動かなかったのかもしれない
彼は私が自分を見ていないことに気づいていたのだろうか
追いかけてきて欲しいとか思ってるかな
…いやまさか
うーん…だめだ
やっぱり思考回路が停止している
悲しいのかなんなのか
よくわからないのに
私の手だけはためらう事を知らず
友人に電話をかけていた
「ねぇ…助けて」
このお話は、最初の頃に記事にしていた
このお話に繋がるエピソードです。
よかったら続けて読んでみてくださいね♪
ちなみにこの日に作った唐揚げは、
海から戻ってきて1人でやけ食いしましたとさw
せめて唐揚げ食べてからにしてくれよ!
って思ったんだよなぁ…
やっぱあの日の思考回路は変だった。
ふつうに食べた後振られるのも嫌じゃんね。