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『喫茶 花』小花の想い

この物語はフィクションです。

ワールドブルーの世界へようこそ

カランコロン♪

今日も喫茶花は通常営業。マスターの小花は朝の5時にコーヒーの香りを漂わせながら店を開ける。

晴れた空が気持ちよくて、腕をあげて体を伸ばすと背中に痛みが走って思わず顔をしかめた。

先日、ワールドブルー株式会社の護身術サークルに入れたのはいいものの、久しぶりに体を動かしたために若干筋肉痛に襲われている。
とりあえず護身術を学ぶ前に、運動不足をなんとかしなくちゃいけないと思いながらも、すぐに頭の中は御八堂さんとの新作スイーツでいっぱいになる。

運動どころか、食べることしか考えていないことに思わず苦笑しながら、弾さんこと根来内 弾が朝5時過ぎにもかかわらずスイーツの試食をしてくれたことを思い出した。

「ほんとに似てるのよね…直樹さんに」

小花が「直樹さん」と呼ぶその人はワールドブルー株式会社『お先します部』の蒼木部長であり、元旦那である。

「まさか隠し子とかじゃないわよね…」
弾さんは20代前半って感じだし、息子だったなんて話でもおかしくはない。
でも結婚していた間にもそんな話がでることはなかったし、そもそも直樹さんに家族がいる気配すら感じられなかった。

なにか私に言えない隠し事がある気はしていたけれど、それが何かはいまだにわからない。

私たちが結婚生活を終わらせることになったのも実は小花にはよくわかっていないのだ。ただ一方的に別れを告げられ、頷くことしかできなかった。
直樹の真剣な表情に、結婚生活を続けられない何かを感じ取ったものの、怖くて聞くことができなかったのだ。

ただ、いまだにお店に通ってきてくれるあたり、嫌われているわけではないのだろう。夫婦という形ではないが、関係を続けていけることがたまらなく嬉しい。

そんな中、直樹の若い頃にそっくりな根来内 弾の登場には驚きを隠せなかった。だけど、今ではお店に来てくれるのを心待ちにしている自分がいる。心にあいてしまった穴を塞ごうとするかのように、彼に会いたくなるほど特別な何かを感じている。

こうやってどこかで直樹の存在を自分の支えにしてしまっているあたり、まだ直樹のことを忘れられないのだろう。


カランコロン♪

ドアを開けて入ってきた直樹が店の中の小花の姿を探す。小花の視線を感じて振り返り笑顔を返す。
思わず小花の顔がほころぶ。
痛いはずの筋肉痛はすっかりどこかにいったようだ。                             


<あとがき>
久しぶりのワールドブルーです。
書きたいネタは山ほどあるのにまとまりきれず…
護身術を習うきっかけやら、ゆに秘書を助けたかったり、なにやら色々書きたいのに結局こんな感じになりましたw
また続きを書きながら小出しにしていこうかと思います。

#ワールドブルー物語
#蒼広樹
#みんなで楽しむ
#喫茶花
#小花
#蒼木部長


ワールドブルー物語って何??って方はぜひ
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