カーボベルデでも飛行機絡みの珍事件
過去記事を振り返っていたところ、
どうも飛行機絡みの話、しかも笑える話が多くあるので、
それらをマガジンにまとめることにしました。
そこで、以前別の記事に箇条書きしてしまった一件を
多少ディテールを加えて一本の記事にして、
作ったばかりのマガジンに組み込むことにしました。
そんなわけで、
今日は一部の方々が既に読んだことのある話にて失礼致します。
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それは2年間の調査を終えて、
カーボベルデから引き揚げるという段階で、
セネガルの首都ダカールへと向かう
カーボベルデ航空の飛行機のボーディングコールを、
当時はちっぽけだった
首都プライアの フランシスコ・メンデス空港で
待っているときのことでした。
その時は、
最後の出張ということでメンバー数も7~8名と、
いつもより多く、
荷物も、それまでは現地に置いたままだったものも
持ってかえらなければなりませんから、
いつもとは比べ物にならないほど大量でした。
その時のチームのメンバーには、
空港での待ち時間はいつも
外が見渡せる位置にスタンバイして、
どこの国のどんな飛行機が何機いる等メモしながら過ごす
という、大層飛行機好きな人がいました。
その時も
その人は窓にへばりついて外を見ていたのですが、
突然他のメンバーに向かって
「まずい!一旦積まれた我々の荷物が戻ってきている!」
というのです。
慌てて皆で見にいくと、
確かにチームの荷物が戻ってきています。
これは大変だと
チェックインカウンターに戻って問いただしたところ、
上層部の担当官が出てきて、
「飛行機がウェイトオーバーになってしまうので降ろしましたが、
次の便で送るから大丈夫ですよ」
と。
そんなこと言われても、
当時はカーボベルデ航空とセネガル航空が
一日置きに両国間を結んでいたため、
次のカーボベルデ航空の便というと、2日後になります。
その頃には我々はパリ→成田間という日程で、
しかもその案件でカーボベルデへ戻る予定も
もうありませんから、
通訳の私が事情を必死に説明すると、
担当官は私をじっと見てしばらく考えた末、
「少々お待ちを」
とだけ言い残し、
飛行機に向かって歩き出したかと思うと、
脇にいる作業員達には目もくれず、
機内に乗り込んでしまいました。
ちいさな空港から飛ぶ小さなプロペラ機が
待合室から 20 ~ 30 m 程度しか離れていないところに
止まっている状態なので、
機内の様子以外はよく見えるのです。
どうにか荷物を乗せて飛べないかと
パイロット等と相談してくれているのだろうと、
ハラハラしながら待っていると、
しばらくして担当官が降りてきました。
でも、彼一人ではありません。
一緒に体格のいい男性が3名降りてきました。
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・
「まさか!」
と思ったら、そのまさかで、
その3人の代わりに我々の荷物が積み込まれました。
こうして
飛行機はチームと荷物を乗せて無事(?)飛び立ち、
無事ダカールに到着、
その後私たち一行は
予定通りパリ経由で帰国の途に就いたのでした。
*****
担当官が何と言って男性3人に降りて貰ったのかは
今でもわかりません。
ま、セネガルのダカールといえば、
カーボベルデにとっての一番身近な「都会」で、
商人が仕入れで頻繁に行き来していたりもしますから、
「海外に行く」というほどの大事ではなく、
しょっちゅう行き来している人達に
割引か何かの得点を約束して
降りてもらったのだと思われるのですが、
それにしても、
未だに思い出す度に
「泣き上手な私」(笑) としたことが、
なんということをしてしまったのだろうかと、
きまり悪~く感じてしまいます。>苦笑
*****
ちなみに
当時はちっぽけで、
小ぶりなプロペラ機しか降りられなかった
カーボベルデの首都プライアの空港は、
その後こんなに立派に改築され、
名前も変わり、
今では、
ネルソン・マンデラ空港
といいます。
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・
それにしても
(以前も同じことを言いましたが)、
自国の主要国際空港に、
いくらアフリカの英雄だとはいえ・・・、
なんたって、よりによって
人ンちの元大統領の名前を付けようと
思ったんですかねぇ…。>笑
というわけで、
本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!
※ 「そうだ、ネルソン・マンデラ空港にしよう!」否、
「ひらめき 猫電球」はこたつぶとんさんの作品です。
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