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【ポルトガル語】「手で○○をする」

ポルトガル語で「手で○○する」という表現を
漫画で解説しているものがあったので♪



a) Lavar a mão

【ラヴァ―ラ・ゥン】
(=手を洗う)

b) Lavar à mão

【ラヴァ―ラー・ゥン】
(=手で洗う)



a) Fazer a mão

【ファ―ラ・ゥン】
(=①手を作る、②手(ネイル)をする)

b) Fazer à mão

【ファ―ラー・ゥン】
(=①手で作る)

※「fazer」動詞の場合は、「する」という意味と「作る」という意味を兼ねているところもポイントです。




a) Pintar a mão

【ピンーラ・ゥン】
(=手を塗る、手に描く)

b) Pintar à mão

【ピンーラー・ゥン】
(=手で塗る)

❇❇❇


そう、ポルトガル語で
「手で○○する」
というときは、

「à mão」

【アー・ゥン】

と言う表現を用いるのです。

この「à mão」という表現の「à」というのは
前置詞の「a」定冠詞の「a」がリエゾンしたもので、

「『a』が2つ付いたものですよ!」
という印として
このような ⇓ 記号が付いているのですが、

この記号は
「crase【ーゼ】」と呼ばれるもので、
「a」の上にしか付きません。

こんな感じです!

これに「手」を表す
「mão【マゥン】」が付くと、
「手で○○する」の「手で」と言う意味になるのです。

ちなみにこの「mão」という単語の語源は
「a」の上に付いている「~」の説明と併せて
こちらの記事に記しております。

https://note.com/smahof/n/n3ea11e6d0dd4

ところで
分かり易さを重視して
①、②、③ b) に出てくる
「à」については、
読み仮名に棒線「ー」を付けて、
あたかも長読みするかのように表記しておりますが、

実際の会話では、
それぞれの a) と何ら変わりません…。

本当に長読みするとすれば、
強調したいときか
優しい先生が書き取りの際
長めに発音してくれる程度です。笑

結果、

① の場合は
「Lavar a mão」「Lavar à mão」
【ラヴァ―ラ・ゥン】、

の場合は
「Fazer a mão」「Fazer à mão」
【ファ―ラ・ゥン】、

③ の場合は
「Pintar a mão」「Pintar à mão」
【ピンーラ・ゥン】

と聞こえることになります…。💦

更に言ってしまうと、
日本人の場合は
文字にアクセントや記号を乗せたところで
それが目に入りすらしないことが多々あります…。💦💦

ましてや、通常のアクセントが
こっち↓ を向いているのに、

記号である「crase」は反対向きだなんて、
ち~っとも気付かない人がわんさかいるのです…。

そう考えると、
ポルトガル語って
かなりまどろっこしいですね…。⤵

❇❇❇


ここでオマケです。

フランス料理やイタリア料理の名前でよく見かける
「ア・ラ○○」ってありますよね。

そう!
「アラフォー」や「アラ還」などという
言い回しの語源となった「ア・ラ(à la)」であり、
料理では「○○風」などと訳される「ア・ラ」です。

あの「ア・ラ」の場合、
純粋なポルトガル語に訳すと
「à moda de ○○」となり、

その店独自の料理には
「○○ à moda da casa」
という名称が付いていたりします。

要は、「当店風」ってな意味です。

一方、
イタリア料理やフランス料理の場合は、
料理名を固有名詞のように扱い、
そのまま「à la ○○」となっていることが多いです。

日本語のカタカナ語のような感じですね。

そういった表現が定着してくると、
それこそ日本語の「アラ還」などと同様に、
ポルトガル語の単語に「à la」を付けて
お洒落感を出そうと考える人が出てきます。

で、例えば

「Frango à la Dona Maria」

という料理があったとしましょう。

「Frango【フング】」は鶏なので、
「マリアおばさんの鶏肉料理」
ってな意味になります。

「à la」という外来語の表現が
ポルトガル語の単語に挟まれている状態です。

こうなると、

「『la』は定冠詞なので、
その手前の『à』にアクセントが付いているのはおかしい!
前置詞の『a』を使って『a la』とするべきだ」

という人が出てきます。

「学校のお勉強だけは頑張った系」の人ほど
そういうことを言う傾向があります…。orz…

でも、
そんなこと言ったら、
『la』が定冠詞なのは、ポルトガル語以外のロマンス語ですってば!

しかもそれらポルトガル語以外のロマンス語の「à」は
単独の前置詞で、元々アクセントが付いているんですってば!

てなことになるわけで、

ロマンス語動詞は似ていて、
方言程度の違いしかないとも言われますが、

似ているからこそ違いをよく学ばないと、
恥をかいてしまうかもしれません…。

❇❇❇


そんなこんなで、

「外国語=英語」

「英語にはアクセント表記」などはない」

「アクセントだの記号だのだなんてところまで
気にしなくても大丈夫でしょ?」

な~んて思っていると、
思わぬ落とし穴があるというわけです…。💦💦💦

❇❇❇


う~ん…、
しかしこうしてみると、
なにかと Shiomin って、折角読んで下さった方々が、

「そうだ!ポルトガル語なんか絶対学ばないぞ!」

と決心するように仕向けているのではないかと
思うようなことばかり言っているような…。😩😩😩

❇❇❇

でもでも、
何はともあれ、

本日もお読み頂き、まことにありがとうございました!



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