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ロベルト&エラスモ&ブラジル人の偏見

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1941年生まれのブラジル人歌手
ロベルト・カルロス (Roberto Carlos)(左)

エラスモ・カルロス (Erasmo Carlos)(右)です。

同い年の二人は17~18歳頃からタッグを組んで
音楽活動をしてきました。

1941年生まれということは、
どちらも早くも今年で81歳になるわけですが、

                   https://vejasp.abril.com.br/cidades/roberto-carlos-erasmo-processo-editora-fermata/

どちらも元気に活動を続けています。

ロベルト・カルロスの Youtube チャンネル


エラスモ・カルロスの Youtube チャンネル


日本ではどちらもあまり知られた存在ではありませんが、

とりわけロベルト・カルロス
(Roberto Carlos【現地発音:ホルト・ルロス】)は、
私が子供の頃から大スターで、

「サッカーの王様は『ペレ (Pelé)』、
MPB(ブラジリアン・ポップミュージック)の王様は
『ロベルト・カルロス』」


と言われるほどの大御所で、
そのヒット曲の大半が
エラスモ・カルロスとの合作であることもあり、
多くのナンバーがエラスモの声でもリリースされています。

ロベルト・カルロスは6歳の時に鉄道の線路上で遊んでいて
事故に遭い右足を失っているのですが、

運転は勿論、

                     https://som13.com.br/roberto-carlos/biografia

アクション映画にも出演するなど、
非常にアクティブな人です。

                      https://som13.com.br/roberto-carlos/biografia


「Caminhoneiro【カミニョネイロ】」(トラック運転手)
by ロベルトカルロス


「Como vai você【コモ・ヴァイ・ヴォセ】」(元気にしてるかい?)
by ロベルト・カルロス


「Outra Vez【オウトゥラ・ヴェス】」(再び)
by ロベルト・カルロス in エルサレム


「Sentado à Beira do Caminho
【センタード・アー・ベイラ・ド・カミーニョ】」(道端に座って)
by ロベルト & エラスモ


同じく「Sentado à Beira do Caminho」
by ロベルト & エラスモ & ヴァンデルレイア
(↑ 仲良し3人組 ♪)

「Mulher【ムリェール】」(女) by エラスモ・カルロス

ところで、
音楽のことなどてんで分からない私が

今回何故この人達をとりあげようと思ったかというと、

実はブラジル人のヘンテコな
「階級意識」の話をしようと思ったからです。

既にアンゴラ人については「プライドが非常に高い」
という話をあちこちで話しておりますが、

この「プライドの高さ」は
ポルトガル語圏全般に言えることで、

中でもブラジル人の中流階級以上、
とくに大卒以上の人達のあいだには
「コンセンサス」として根強くはびこる
「インテリ層の持つべき音楽の好み」
といったものまでありまして...、

それこそロベルト・カルロスの歌うような
「甘い恋心などを自然な口語で語るタイプの歌などは
芸術性を欠くものであり、
それを好むとは断じてけしからん」

と、
頑なに思っている人が結構いるのです…。

つまり、
小難しい単語を使い、正しく韻を踏み、
思想等を謳い上げたものこそが「歌」
だと思っているということで、

日本であれば、
「俳句は良いが川柳は許せん!」
といった考え方なのです…。

そんなこんなで面白かったのが、

この記事 ↓ で記した職場の上司(女性)が

あるとき私達アルバイターに

「いや、恥ずかしくてひた隠しにして生きているんだけれど、
実は私、ロベルト・カルロスのファンなのよね…」

と話してくれたことです…。

ま、話してくれたということは、
同時期に入った私を含むアルバイター達に対して
気を許すようになったということなので、
良い事ではあるのですけどね…。w

一方、面白いどころか、
呆気に取られてポカーン ( ゚д゚)… としてしまったのは、

日本に来てからのことなのですが、

あるブラジル日系人の女性が
ポルトガル語を教えていた相手の
サラリーマンについて、

「私、このあいだビックリしちゃったのよ!
今教えている人って
ちゃんと大学も出ていて結構いい会社に勤めているのに、
なんとフリオ・イグレシアスが好きだって
言うのよ!全く呆れてものが言えなかったワ!
まともな人だと思ったのに軽蔑しちゃうワ!」

ですと...。😲

ま、ポカーン ( ゚д゚)…としたとは言っても、
私の場合は、そういった通念があるということは
心得ていましたし、
そういったところがブラジルの暮らし難さかな
とも思っていましたし、

そうは言っても
形式的なことだと思っている人もいれば、
上に記した上司のような
「隠れ○○ファン」もいると承知していましたから、

「ここまで頑なにそう思っている人もいたのかぁ~!」


と驚いたわけです…。

それにしても
「音楽の好みが『間違っている』から『軽蔑する』」って

「なんだそりゃ~?!?!」


ですよね…。

orz…


と、

そんなこんなで、今日は
「自分は賢い」と思い込んでいる
ブラジル人が持つ
極めてヘンテコな偏見に
スポットを当ててみました!

本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!

※ 「好きで楽しけりゃ何だっていいじゃんネ♪」、否、
「飛びつく子ねこ」はこたつぶとんさんの作品です。


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