見出し画像

午前3時半からチェックインが始まるフライト(1)

実はアフリカのポルトガル語圏の中で
私がまだ記事を書いていない国が
もう一か国あります。

それはサントメプリンシペという小さな島国なのですが、
その国自体については、また別の機会に記すとして、

先日から何度かに渡って書かせて頂いている
飛行機絡みの珍事件の一環として、

今日はサントメプリンシペの首都であるサントメから
ポルトガルの首都リスボンまでのフライトについて
書きたくなってしまいました。

何年だったかは忘れてしまいましたが、
昔から飛行機に乗っている人なら知っている
フライトリコンファームというシステム、

フライトの前日だか前々日までに
「本当に乗りますよ」
という意思表示として行うリコンファーム手続きですが、

これが先進国では既に撤廃されていたものの、
「途上国の場合はした方が安全」と
言われていた、そんな時代でした。

そこで航空会社で手続きを行い、
「どうも~!」
と席を立ち、出口に向かおうとすると、

ふいに思い出したかのように
背後から受付のお姉さんが、

「チェックインは午前3時半からだからね!」


と…!

「ナヌ~ッ?!?!」


と、思わず聞き返してしまいました。

そもそも朝7時台のフライトだったので
「5時台には空港に行かなきゃならないのかなぁ、
小さい空港で小さい飛行機だから
1時間半前でもいいってことなのかなぁ~」

などと呑気に構えていたところの
「午前3時半」
という情報は衝撃過ぎて、

矢継ぎ早に
「そんな時間に本当にカウンターは開いているの?」
「開いていたとしてもその時間に行く必要はないんじゃないの?」
「そもそもチェックインは何時までやってるの?」

等々聞きまくったところ、

「ちゃんとその時間からやっていますし、
チェックインの前に空港税も払わなければならず、
それにも時間が掛かりますから時間通りに行って下さい。
遅くとも1時間前にはカウンターは閉まってしまいますよ!」

と、
当然のように、
そして
こちらと同じく矢継ぎ早に説教(?)され、

私は首をかしげつつも、おずおずと立ち去るしかありませんでした。

*****

そして、フライト当日。

午前3時40分頃空港へ行ってみると、

なるほど!

既に大層賑わっており、
係員に促されて、
まずは空港税の支払いを行います。

いわば動物園の入園チケットの販売所のような窓口の前、
つまり屋外の列に並んで支払うのですが、

その値段が 7. 5ユーロだったかな?
という中途半端な金額でした。

その国の現地通貨はユーロではありませんから、
概ねユーロ圏から来た人がたまたま持っているというケースを除き、
ユーロ硬貨そのものが流通していないのに…です。

そういう料金設定だと、どうなるかというと、
・10ユーロ払って泣き寝入りする人、
・ユーロ圏から来て硬貨を持っていたので問題ない人、
・二人分と言って5ユーロのおつりを待つ人、
・二人分払って、5ユーロ札も持っていたので、
即刻おつりを待っていた人に手渡す人


といった塩梅で、もたつきながらも列は進み、
幸い私は同行していた人と二人分、
きちんと15ユーロ払うことができました。

が、当然、

「1フライト当たり何名分の『泣き寝入り銭』のあがりがあるんだろう…」

と、想像してしまいましたとも!笑

*****

それが済むと、今度はチェックインです。

これは、小さな飛行場の建物に
皆で群がるようにして行われます。笑

なんとかそれを済ませると、
当然のように外は明るくなっていました。

*****

チェックインが済んだ人は、出国手続きを済ませ、
待合室に通されます。

小さな飛行場の小さな待合室です。

搭乗人数は100人前後だったかと思われますが、
当然ながら、今で言う「密」な状態です。

でも、チェックインに時間が掛かった分、
あとは1時間もすれば飛行機が来るんだろうな、

などと思ったのですが、それが… 

甘かったのです…!

つ・づ・く…


ここまでお読み頂き、ありがとうございました!

夜間飛行 魔女と黒猫

※ 「夜間飛行 魔女と黒猫」はこたつぶとんさんの作品です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?