見出し画像

ある日突然適応障害になった話

最近、急に寒くなりましたね。もうそろそろトレンチコートを着て出かけないとしんどいかも。

 私が適応障害になったのも、ちょうど一年前くらい。肌寒くなってきた頃でした。
私が適応障害になった原因は職場の人間関係でした。その年の春、部署のことをなにも知らない方が上司になりました。現状を知らないまま無理難題を言われ、職場の雰囲気は見事に悪くなっていきました。まあ、元から人間関係が良好とは言えなかったんだけど、部署の誰にも心を開けない場所になりました。それに加えて、懇意にしてくれた先輩の退職。大好きだったので、すごく寂しかったです。

人手不足な上に無理難題を課され、入社二年目の私もわけが分からないまま仕事をこなしていました。いつどこに断崖絶壁の崖があるか分からないまま、真っ暗な道を歩いているような気分でした。直属の上司も、なんというか気難しい人で。気分がいい時は普通の人なんですよ。ただ機嫌が悪いと些細なことで、じんわり人格を否定するようなことを言ってきたりする方で。徐々にその上司の反応が怖くなり、聞きたいことも聞けなくなる。そしてまた怒られる。完全に負のループでした。

人の機嫌を伺いながら生活するってもの凄く疲れるんですよね。ずっと気を張り詰めて、自分が変な言動をしてないか怯えながら生活してました。そうすると段々なにが正解なのか分からなくなってきて。そんな生活の中、精神の疲れが体にも表れ始めました。
なにもしてないのに、ずっと息が詰まったような感覚でうまく呼吸ができない。ご飯を食べても美味しくない、というより食べる気が起きない。上司の反応は不安な時は吐き気がして、職場のトイレにこもってしまうこともありました。

もしかして精神的に異常なんじゃないかなと思ったのは、お昼を食べた時に涙が出てきたときです。なにもしてないのに辛い、怖い、死にたいという感覚に襲われて勝手に涙が出てくる。今覚えば、気づくの遅いよって思うんですけど当時は必死で、完全におかしくなってから気づきました。お昼休憩はいつも一人だったので食べ終えた後に、近所のメンタルクリニックに予約の電話を入れました。とれた予約は一週間後。世の中、精神的にまいってる人多いんだなと思いました。大丈夫か日本。

そんな状況でなんとか仕事をこなし、初めてのメンタルクリニックに足を運びました。先生と話して、すぐに適応障害ですねと言われました。解決策として部署異動するか、休職するか、転職するか。基本その三つしかありませんと言われました。要は環境を変えろということです。今の状況で頭がいっぱいだし、やらなきゃいけない仕事もある。すぐには、そんな決断はできないというのが答えでした。先生からは、抗精神薬を出すので辛くなったら飲んでくださいと言われ、その日は終わりました。

翌日から、病院でもらった薬をバッグに忍ばせて会社へと向かいました。朝に一錠、お昼休みに一錠。常備薬のように飲んでました。薬を飲んでいるときは、普通の精神状態でいられたと思います。でもやっぱりツラくて。家に帰っては、泣きながらタバコに火をつけて気持ちを落ち着かせようとしていました。

二回目の通院で先生から、環境を変えないとダメだよというお言葉を、前回より強めの薬とともにもらいました。さすがに自分でももう無理だなと思いました。それでも会社に通いました。今進めている案件を止めるわけにはいかない、月末の締作業を私以外にできる人はいない、はたから見ればどうでもいいことを重圧に感じて出社してました。
月末の締作業が終わったら、休職しよう。引き継ぎをしてスムーズに業務が回るようにしようと決め、仕事をしてました。

そんな心身ともにボロボロの状態で仕事をしていたら、ある日ぱったり会社に行けなくなったんです。会社に行かなきゃいけないのに足が動かない。壊れたように涙がポロポロと出てくる。月末までもう少し、そこまで働けば休めばいいと思っていたのに、完全に動けなくなってしまいました。会社の人はどう思うだろう、今進めている業務はどうなるだろう。一日休めばまた業務が溜まってしまう。分かっていても、会社にいても会社にはいけませんでした。

震える声を抑えて体調不良で欠席しますと連絡し、予約もしてないのに病院へと向かいました。二時間待ちですけど診察できますと言われ、待合室のベンチで待ってました。
ありがたいことに二時間待つこともなく診察室へと呼ばれ、先生にもう休みましょうと言われました。自分は休んでいいんだ。あの地獄みたいな職場から離れられんだと解放された気分でした。

こうして一ヶ月の休職を要する旨が書かれた診断書をもらい、適応障害を治すための期間が始まりました。

休職中のことは長くなりそうなので、改めて記事に書こうと思います。
当時は本当にツラかったし、どうすれば抜け出せるのかも分からなくて、長いトンネルにいるような気分でした。でも今はきちんと仕事もしてるし趣味に向き合う余裕もできました。同じようにつらい思いをしている人や周りにそのような方がいる人に、少しでも何かを感じ取ってもらえればいいなと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?