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【やってみた】保健所の性病検査受けてみた【無料検査】

多彩なプレイをする人がいるSMの世界。読者の中には、キスや性器を使ったプレイなど、粘膜接触を多数と行う機会があるひともいるだろう。今回はそんなプレイに思い当たることのあるあなたにぜひ読んでほしい、という思いを込めて、文芸部員が体を張って新宿区の性病検査に行ってみた。

保健所の検査を使えば、なんと性病検査が「無料」でできるのだ。住所に関わらず検査できる自治体もあるので、近くの保健所の検査をチェックしてみて!


申し込み

「新宿区 性病検査」で調べると、新宿区のホームページがヒットする。日程を見て電話をかけてみよう。

新宿区保健所の「保健予防課予防係」に直接電話する。電話がちょっぴり苦手な筆者はちょっと緊張したけれど、氏名や住所を聞かれることなく申し込むことができた。

実施日、時間帯ごとに予約をするので、自分が行くべき時間と検査時の番号を聞き取って控えておこう。当日この番号を言えないと、検査できないぞ!

HIV検査の場合、抗体ができるまでには6~8週間かかる。感染しうることをした日から、60日以上経ってから検査しよう。この日付は当日検査時に聞かれるので、大体の日付を思い出しておくといい。


検査当日

今回行った場所は、「保健所」ではなく、「新宿都税事務所1階」。
新宿駅西口から大ガード下に向かう。会場の大ガードを超えて線路沿いをぐんぐん歩いて10分ほど。

13:30〜の予約だったが、ちょっと早めに着く。国籍、性別も多彩な感じの6、7人が待っていた。

優しそうなスタッフさんに問診票をもらう。英語で話しかけるスタッフさんも多かったので海外出身の人でも安心だなぁ。

腰かけて問診票を記入する。HIVのほか、梅毒・B型肝炎・性器クラミジア感染症を調べることができる。
クラミジアは尿検査だった!やばい、さっきおしっこしちゃった!慌ててお茶を買って飲む。

どうでもいいことだが、自販機の飲み物の値段がめちゃくちゃ安い。さすが公的機関。麦茶が80円。

呼ばれて問診票を提出する。結果の録音、録画は禁止の旨をもう一度繰り返される。結果を聞きにくるのは1週間後の同じ時間、同じ場所だそうだ。

部屋に通される。パンフレットがどかどか並ぶ机の前に座ると、保健所のスタッフさんから説明を受ける。

説明された検査の流れは、
問診

尿検査

血液検査
とのこと。血液検査では試験管2本ぶん抜くので少し多めです、と丁寧なお話を受ける。
他に聞かれたことは、
「2ヶ月以内にHIVの検査歴はありますか?」
「何か自覚症状はありますか?」
これには、特にないですと返す。

かかりつけの病院があるかどうかも確認された。
「梅毒が流行ってて今、ポツポツが出たりするので……気になることがあったらかかりつけの病院に相談してくださいね!」
係のお姉さんの笑顔がまぶしい。

もうひとつ聞かれたのは
「お相手は特定の方ですか?」
ということ。結果が陽性だった場合、連絡が取れるかどうかが大事みたい。

移動して採尿。
必ず最初からの尿を入れるよう指示があったのだけど、これが案外難しい!和式のトイレで、普通の紙コップよりだいぶ小さい採尿カップに、尿を入れるのに苦労した。

採尿カップをトイレの前の集める場所におく。

採血の部屋を案内される。椅子に座ると看護師さんたちの話声が聞こえた。

「自由にやって頂いて……本当に助かってますので」

日頃はここにいない看護師さんを集めてやってるのかな?服装もバラバラ。年配の看護師さんが採血をしてくれる。手早くって安心!先日の流血プレイより痛くねえな……と冷静になったのはヒミツ。

青いゴムの止血バンドをはめられて、ベンチで5分待ってから帰るように言われる。

だいたい20分くらいで全検査終了!問診票記入から考えても30分くらいの所要時間だった。


結果発表

一週間後。

検査当日に聞いていた時間に、同じ場所に向かう。受付のカウンターで、録音・録画が禁止であることについて念を押された。

結果を聞くために別室に通される。係の男性が机の反対側に座った。

検査結果は紙で見ることができる。4項目について、すべて「陰性」の表記があった。やったね!口頭でも丁寧に説明されるが、紙の持ち帰りはNG。証拠としては残らないからSNSに上げたりはできないね。

待ち時間はほぼゼロ、所要時間5分というお手軽さだった。





あなたの近くで検査を受けるなら

今回行ってみた新宿区の保健所による検査では、充実したパンフレット類や案内から、いま蔓延しつつある「梅毒」についても予防していきたいという強いメッセージを感じた。
各地の保健所での無料の性病検査は、HIVの対策をメインとしたものが多いみたい。

地域によってはHIVのみの検査しか実施していないところも多いため、必ず実施項目を確認しよう。

例えば、東京都のお隣・神奈川県では
・HIVと梅毒の検査・・・・・・結果を聞くのに1週間かかる
・HIVのみの即日検査・・・・・・その日のうちに結果がわかる
の二種類が実施されている。日程がそれぞれ違うので、受けるときには注意が必要だ。
気になる人は
「都道府県 無料 性病検査」
「近くの市区町村 無料 性病検査」
などのワードで検索してみよう。

また、「直接行くほどじゃないけど、ちょっと相談したい」というあなたには、厚生労働省の相談ダイヤルも存在する。
「感染症・予防接種相談窓口」として、子宮頸がん予防(HPV)ワクチンを含む予防接種や性感染症について相談することができるので、心配な人は一度かけてみるのもいいかも。

●電話番号:0120-331-453 
(2023年12月現在)

ほかにも地域ごとの相談ダイヤルもあるので
「地域 性病 相談ダイヤル」
「地域 性病 相談 電話」
などで調べてみて。


有料検査との違い

婦人科・泌尿器科・検査専門のクリニックなどでは、性病検査を有料で受けることができる。そちらを利用するのとどう違うのか。
ちなみに、今回参考にしたのは、同じ新宿区内にある検査専門のクリニックに直接訪問した場合の検査内容と料金。クリニックによっても違うので、受ける前に調べてみよう!


①料金がかからない

これは言うまでもなくメリット!無料で受けられるので、ちょっと気になるとか、有料の検査を受けるほどではないという人も行ってみることができる。
今回参考にしたクリニックでは、7項目の検査にかかるお金は13800円。


②検査項目が少ない

これは無料検査のデメリット。新宿区の無料検査には咽頭クラミジア・咽頭淋菌、つまり喉の検査はない。性病は性器から性器へだけでなく、性器から口・喉へ、口・喉から性器へも感染するので、喉の検査も受けられるのは有料で検査する大きなメリットだ。

有料検査で受けられる検査項目の例としては、

性器クラミジア
性器淋菌
咽頭クラミジア
咽頭淋菌
梅毒
HIV(AIDS)
B型肝炎

などがある。


③証明書が出ない

これも無料検査のデメリット。有料検査では証明書を出してくれるところが多いから、検査結果を誰かに見せたい人は有料検査に行った方がよさそう。


④受けられる日程が限られている

今回受けてみた新宿区の無料検査が行われるのは、月1~2回(2023年の場合)。有料検査はクリニックが開いていれば毎日受けられるので、忙しい人は有料検査の方が受けやすいかも。



無料性病検査レポート、楽しんでいただけただろうか。
行ってみた文芸部員の感想としては、「性的体験を味わう機会のある人が自分の安心のために検査に行ってみる」、
そのための第一歩としてうまく使えそうだな、という感じ。

安全性を確保して、読者の皆さんも、よい粘膜接触プレイを!

ライター:文芸部員

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