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隔離生活(空港内入国手続き)始まる

ドキドキしながら飛行機に乗り、辿り着いた大連。  中国の北部にあり、地図で見ると朝鮮半島に近い場所に位置していて、成田からは約3時間半。映画を一本見てウトウトしてると到着する。私たちが渡航した2021年1月時点では、成田から大連に飛ぶ飛行機はJALだけで、週2回、昼過ぎに到着する便のみだったので、子連れにはありがたいスケジュール。席は満席で、ビジネスマンと中国籍の家族、私たちのような赴任する家族といった感じだった。

そして始まる空港内での入国手続き。        成田とは異なり、職員の多さが印象的でひとつの便のために100人位の人が白い防護服を身に纏って対応していた。言語は中国語と英語、必要な言葉だけは日本語。ただ、各所に日本語が話せる職員が配置されていて、随時サポートをしてくれる。              そして効率化された動線がすでに定まっていることに驚く。数百人の乗客をテキパキと捌き、混乱がない。案内に従って流れるように手続きを進めてけばよい。何よりも、子供に対するケアが素晴らしく、子連れの家族は常に行列の先頭にしてくれるため、「待つ」という感覚がなく全ての手続きが終わった。ちなみに、手続きは家族単位で行っていく。

①健康状況申告書IDを取得             出国前にPCR検査や抗体検査の陰性証明書の提出や自己申告によりヘルスコードを取得しており、それに嘘がないこと、これから受ける検査に同意すること、、、などの宣誓書にサインをし、QRコードを読み取ることでIDが取得できる。IDはバーコードがついていて、手続きのたびに掲示して読み込んでもらうため、スクショをしておくように言われる。

②PCR検査を受ける                検査内容は大人と子供では異なる。大人は鼻と喉から検体を採取。子供は喉のみ。私と息子は同じブースで受けました。衛生面はしっかり管理されていて、こまめに消毒がなされ、個装された検査キットが目の前で開封されるという安心感。終わると新しいマスクをもらい、それをホテルに行くまで着用する。

③入国手続きをする。               いわゆるパスポートに入国印を押してもらう通常の手続き。

④手荷物を受け取る。               荷物は消毒されてから来る(大量の消毒液がかけられるよう)。必要に応じてカートを使える。大きなトランクが2個載せられるくらいの小さめなカート。同じエリアで関税手続きもする。関税手続きは日本語が話せるスタッフが付き添ってくれる。

⑤最終確認をする。                全ての書類を提出して、隔離ホテルを伝えられる。大連では日本人用のホテルが決まっているようだった。そして、完了した人たちがある程度揃ったらシャトルバスに乗ってホテルに連れていってもらう。子連れは待たずに済むよう2組が揃った地点で案内された。バスに乗る前に荷物は手荷物も含めて再度消毒液をかけられる。が、噂で聞いていた「自分の荷物は自分で」ということはなくスタッフが手を貸してくれた。

⑥ホテルに到着、部屋を決める。          一番びっくりしたのが、ここ。決められた部屋に夫、私+ムスコと分かれて入れられるのだと思っていたら、隔離は家族単位で、自分たちで部屋のサイズを選べる。私たちは通常の1人部屋よりベッドルームとバスルームが1つずつ多い、一番大きい部屋をお願いした。通常の1人部屋は1日550元、大きい部屋は1日1100元。いずれも3食と滞在期間中に必要な備品(飲料水、アメニティ)ついている。宿泊期間は14泊。その時期は国内でも警戒地区があったので、最終目的地により期間が異なり、北京などは21泊だった。料金は前払い制で支払いを済ませたら、部屋に行き、隔離が始まる。

空港についてからホテルの部屋につくまでは約1時間半。各所で子供への気遣いが感じられ、負担がないよう優先してくれたおかげで、疲れることなく簡単に手続きが終わった。皆が防護服を着ている異様な光景に緊張感があるものの、「お疲れ様です。」「頑張ってください。」「きっと大丈夫だから心配しないでください。」と優しい言葉を掛けてリラックスさせてくれる感じで、思い描いていた怖さがいい意味で裏切られ、心配しすぎていた自分の妄想が笑えてきた。

中国は外国からの人を排除したくて、この仕組みを作ってるのでは無く、外国から中国に来てもらうためにこの仕組みを作ったのではないか??と。        少なくとも大連の空港で働く人たちは、そういう気持ちで仕事をしているように思えた。そこに、「この人はコロナウィルスを持ってるかもしれない」という疑念からの差別的な感情(日本では他人を内心で疑うなんともいえない空気があちこちで感じられた気がする)はあまりなく、「コロナウィルスを無症状で持っていても、いなくても、この隔離期間中にしっかり判明して、持っていたなら然るべく対応で感染拡大を防げるから問題ない」と私たちを脅威ではなく、中国に来た人として歓迎してくれるようだった。子連れだからか、たくさんの優しさに触れ、少し泣きそうだった。

この感想はあくまでも個人の見解です。が、この時から、私は何か中国を誤解してるかもしれない、、、と思い始めました。

そして、いよいよホテルでの14日間です。。

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