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7人の事情

5月の5類移行、
マスクなどする必要はなく、
3年半前のように、
感染脅威などにおおのかず、
体調管理に努めながら
安心して暮らしていけばいい。
これがひとつの考え方だろう。

東京や神奈川のJRや私鉄に乗ると、
だいたい長椅子は7人がけ。
正面に座る7人のうち、
何人がマスクをしているかを
僕は必ず確認してしまう。
まずもって、これが僕の悪い癖。

僕は外出中、会社にいるときでも
必ずマスクをしているので、
同様の方々を見て安心したいのだ。

車中の正面7人のうち、
マスク着用はだいたい3人で、
勿論、僕の印象ではあるが、
4人いると、過半数突破で、
かなりほっとする。
稀に7人全員が着用していると、
僕は心の中でガッツポーズを取る。

この背中を押してくれるようなシーンはその実、幻想なのだ。7人の方々にはそれぞれ別々の事情や考え方があるはずだ。

僕がマスクを着ける理由は4つ。
①基礎疾患のある高齢者と暮らしており、僕が感染病の菌を家に持ち帰るわけにいかないこと。
②僕自身持病があり、予防することは周囲に迷惑をかけず自ら人生を楽しむために必要であること。
③僕には若い頃から季節の変わり目に咳き込む体質というか癖があり、この3年間のマスク生活でそれが全くなくなったこと。
④現在インフルがかなり流行とのこと。社内のメンバーからも子どもたちの学級閉鎖の話を聞く。マスクは様々な菌が体内に入るのを予防してくれる確率が高いと信じていること。

そんな僕の職場内で、マスクをしている人は僕以外見当たらない。にも拘らず、先月中旬、僕は感染陽性になってしまった。全くお笑いぐさである。

隔離生活を得て職場復帰したが、まだ絶好調とは言えない。だから、職場では当然にひとりマスク姿を貫いている。

「周りがこうしているから」「自分だけ浮いてしまうから」と、もう周囲を気にする歳ではないのだ。誰かに迷惑をかけるものではないと客観的に判断できるなら、My Styleで、自分を労りながら過ごしていくことも肝要。罹患したのに重症化しなかったことに感謝は尽きない。本当にありがたい。

我は我。我が道を行く。我が人生。
そう、僕には僕の事情、物語がある。

7人にそれぞれの考え方、
物語があるように。
正しいことはひとつではないし、
正しいとか正しくないの話ではない。

来週からはもう、
7人のカウントをやめる。
そして日常に帰り、溶け込みたい。

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