正午、冬の喫茶店

分け合う体温
微睡の午前11時
何度も息継ぎする眠り
空は灰色でツンと冷たい空気
ひんやり頬を濡らす細かい雨が漂っていた

腹を空かせた2人は近くの喫茶店へ向かった
あたたかいごはんとコーヒー

有線から流れるジャズと話し声
食器が軽くぶつかる音たち
雑音と暖かさと満腹感が眠気を引き寄せた

目を閉じて、
熱すぎるコーヒーを啜ると、
知らない香水の匂いが混じっていて、
肌の温度を思い出したりした。


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