ココアで充して

あちこちに燻るしろい曲線
ハリボテの古い城の中

ストローをクリームソーダにさす
まっすぐ奥まで沈んで、少し浮いて斜め

斜め前のあの人は背中を丸めて本に夢中

机の上で静止しているホットココア
二つとも半分より多く残っている
かき混ぜられてマーブルになったクリームとココア

ココアは冷たくなった私の体を温めてくれた。

肩を寄せて体温を分けてくれるのあの子は
少しずつ擦り減っていく私を充してくれる。


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