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人がおなじ話を繰り返すとき

私は現在、同居している義母と毎日、食卓を共にしています。

母は87歳です。
とても元気ではありますが、最近、よく同じ話をするようになりました。
おなじ話、といっても、さっき言ったことをまたすぐに言う、というのではありません。

義母の人生で、きっと、かなりインパクトがあったであろう話、
例えばかつて働いていた職場でのエピソードであったり、息子(私の夫)の小さい頃の思い出話だったり、いわゆるエピソード的な、けっこう長いストーリー性のある話です。

私が覚えている限りでも、10個以上はあると思うのですが、
それぞれのストーリーに、トリガーというか、きっかけとなる話題やキーワードがあり、そういえば、、と毎回、初めて私に話すかのように話し始めるのです。

しかも、話の展開や、使う形容詞や言葉の言い回しもほとんど同じ。おそらく、これを話すことは彼女にとってとても幸せなことなんだろうな、と推察しています。

察するに、それは、「幸せ感」の再現。
私が夫と二人で、よく、息子たちの可愛かった頃の思い出を繰り返し語るようなものかな、と思っています。

楽しそうに話す義母を見ていると、途中で遮るのも申し訳ないので、
できるだけ、「ふーん」とか、「ほー」とか、割とさらっとした相槌ではありますが、最後まで聞くようにしています。(そうはいっても、忙しいときは途中で話題を変えたりしますけどね。)

一方で、私の実母はすぐ近くのケアホームにいるため、週に2回程度、通院介助をするとき話をしたり、差し入れを持って行った時に話す程度、というせいもありますが、あまり同じ話をしません。

それはきっと、ホームでいろいろと新しい体験をしているせいではないかと思っています。私に伝えたい優先順位が高いものが他にあるから、同じ話をする暇がないのかも・・・

どちらが良いとか悪いとかはない、と思います。
だって人間ってそんなもの。

ただ、このようにnoteやブログで記事を発信するときに、同じ話を繰り返すと、若干くどいというか、ああまた同じこと言ってる、、、と思われるかな、なんて私はつい考えてしまっていたので、、あまり書かなかったけれど、回想ブログを書く時は、念のため自分の過去の記事を検索ワードでサーチしてから書いていました。

そして、最近開業したばかりの司法書士業務ですが、
こちらでは、依頼者に念を押したいときに、
「しつこくないように、繰り返して最後にまとめて確認する」ことを心掛けております。

仕事では「繰り返し」イコール「大事なこと」なので・・・

(最後にもう一度言うと、けっこう効果があることに最近気づきました。)






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