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フィリピンの再生可能エネルギー企業CiticoreによるCREITのIPO!投資するべき?

どうもshoheybeatzです。

フィリピン証券取引委員会(SEC)が新しい不動産投資信託(リート)のIPOを承認しました。

それがCiticore Power IncのCREITになります。

フィリピンのリートについては、以前別のブログで紹介しましたが、

昨年リート法が改正され企業がリート上場する条件が緩くなったことで、これまでリートがなかったフィリピンに

Ayala LandのAREIT、DoubleDragonのDDMP REIT、MegaworldのMREIT、Robinsons LandのRL Commercial REIT, Inc. (RCR)など次々と大手不動産開発会社がリート上場しましたが、

どうやら今回のリート、今までのリートとちょっと違うようです。

何が違うのかは後ほど解説しますが、

そもそもCiticoreなんて聞いたことない会社で、大丈夫?って思ってる方もいるんじゃないかと思い、色々と調べてみました。

今回はCiticoreとはどのような企業なのか、CREITの内容とIPO情報について、

そしてCREITへ投資するべきか?

私なりの考えについてご紹介します。

Citicoreとは?


Citicoreは、正式な社名をCiticore Power Incと言います。


Citicoreはフィリピン証券取引所に上場されているMegawide Construction Corp.(MWIDE)の主要株主であるCiticore Holdings Incの子会社であり、同じグループ会社になります。

2025年までに1,500メガワットの容量を持つ東南アジアを代表する再生可能エネルギー企業の1つになることを目標にしています。

現在Citicoreはフィリピンのブラカン、クラーク、セブ、バターン、サウスコタバト、タルラック、ネグロスオクシデンタルに8つの太陽光発電所があり、合計163メガワットの容量を持っていて

150億ペソから200億ペソの潜在的な資産価値があり、今年の第4四半期までにフィリピン最大の太陽光発電プロバイダーになると見込んでいます。

また太陽光のほかに、バイオマス、風力、水力などの1,000メガワットのクリーンエネルギーの生産に取り組んでいます。



CREITとは?


Citicore Energy REIT Corp.(CREIT)はCiticore Renewable Energy Corp.(CREC)およびCiticore Solar Tarlac 1 Inc.の不動産投資信託(REIT)で、フィリピン初の最初の非オフィスビルREITになります。


CREITは、土地や電力の利用に使用される不動産など、収益を生み出す再生可能エネルギーの不動産に焦点を当てることを目的としており、

調達されたすべての主要な収益は、資産の取得に使用されます。 

同社の再生可能エネルギー不動産ポートフォリオは下記の賃貸物件で構成されています。 

パンパンガ州のクラーク太陽光発電所用の25ヘクタールの土地のリース、およびブルジーの会社所有の14ヘクタールの土地で構成される太陽光発電所のオペレーターにリースされた土地の区画、

タルラックのアルメニア、セブのトレドの73ヘクタールの土地、ネグロスオクシデンタルのシライの43ヘクタール、タルラックのダラヤップの10ヘクタールの土地の借地権などです。


なお、今回のIPOでCREITは101億ペソを調達予定です。

公募価格は1株あたり3.15ペソで、オファー期間は11月26日から12月3日までで、上場日は12月13日となっています。

CREITは投資するべき?


では最後に、今回のCREITについて

公募への募集は別として、

投資するべきかどうか、CREITの魅力やリスクについて考えてみました。

まず不動産投資信託のリートですが、

投資家から集めた資金でマンションやオフィスビルなどの不動産を購入し、賃料収入や売却益などを投資家に還元する仕組みの金融商品ですが、

フィリピンではREIT法というリートについての法律が昨年改正されたことを機に、Ayala LandのAREIT、DoubleDragonのDDMP REIT、MegaworldのMREIT、Robinsons LandのRL Commercial REIT, Inc. (RCR) が次々と上場していますが、

全てオフィスビルやBPOなど商業施設のリースが中心で、今回のCREITはちょっと違い非オフィスのリートということで注目されています。

一般的なリートのメリットとして、賃貸料から投資家は安定した収入が期待できますが、CREITの場合はどうでしょうか?

このCREITの場合、配当利回りが2022年が5.7%、2023年が6.0%になると予測されており、高い配当が期待できますが、どのような仕組みかと言いますと、

今回のCREITは先日別の記事でご紹介した同じく太陽光発電企業のソーラーフィリピン(SPNEC)のIPOのように太陽光発電をゼロから作る資金を提供するような話ではありません。


CREITは今回のIPOの利益を使って、すでに同じCiticoreグループ企業が所有している、太陽光発電所を運営している土地を購入して、その土地をリースすることで投資家はリース収入と発電所の利益収入の恩恵を受けることができる仕組みです。

とくにフィリピン政府は今後、石炭燃料を減らしていく方針ですので、再生可能エネルギーの需要が増えると思われます。

そこでフィリピンにあるSan MiguelやAboitiz Powerなどのエネルギー企業は昨年末から次々と石炭燃料から再生可能エネルギーへ移行しており、

現在すでにFirst.GenやAC Energy、Greenergy Holdingsなど再生可能エネルギー企業がありますが、まだ少ないと言われていて、ソーラーフィリピンのように今後も新規上場する企業やこの成長分野へ参入する企業が増えていくと思います。

そう考えると今後ますます需要が見込まれている再生可能エネルギーへの投資にもなりますので、そう言った意味でも従来の不動産リートと比べても大変面白い内容だと思います。


では、リスクはどうでしょうか?


オフィスや商業施設のリートであれば、現状コロナのような状況下において、空室が増えたり賃貸料下がったりするというリスクがありますが、CREITにはそういうリスクはないように思えます。


しかし太陽光発電ということで屋外にあるものですので、台風や地震など自然災害によるリスクはあると思います。

特にフィリピンは台風が多いところで、毎年フィリピン各地で甚大な被害を出していますので、台風により発電施設が損傷してしまうなどのリスクがあることはCREITへ投資する上で考慮しておかなければいけないと思います。

まとめ

Megawide Constructionのグループ企業であるCiticore Power IncによるCREITの公募が今週11月26日から始まります。

今注目されている分野である再生可能エネルギー関連銘柄であり、フィリピン初の非オフィスREITになるようです。

今回のIPOの公募に募集するかどうかは別としても、CREITへの投資は再生可能エネルギー、不動産投資信託、高配当銘柄に興味がある方には大変面白い内容だと思います。




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