別に平成を飾る気のないプレイリスト

 GWの代休で平日一人カラオケをキメてきました。オタクにとって一人でできる遊びの中ではかなり上位に入る鉄板の遊びだと思ってるんですけど、延々と「この曲はこのキャラのイメージ」「このカップリングにこの歌をデュエットしてほしいんじゃ」とか脳内でやってるの最高に楽しいです。
「平成を飾るプレイリスト」というタグがちょっと前にありましたけどもう募集終わってますし、いいと思った曲については平成だろうが平安だろうが実に気にしないので、何なら5月から始まるのが令和でも昭和でも気にしない、百年も1日と変わらずに過ごしてあっという間にこんな年を迎えてしまった人なのであんまり気にしないで、とりあえず「どの作品のどのキャラのどのカップリングにハマっても絶対コレ一回はやらせるよね」という曲を思いつくままにどんどん書いていきます。すごい、とても無為。いつもだけど。他にも思い出したら増えてるかもしれない。

中島みゆき「糸」

 鉄板の中の鉄板。これを外して何を入れるんだというくらいの鉄板曲。脳内で挙式してお赤飯を炊いてしまうようなカップリングの脳内結婚式では必ずコレを歌ってやるというくらい好きなんですけど、グラブル始めてから脳内結婚式の度にコルワさんがコレを歌ってくれるようになった。「糸」「縫製」をモチーフに持つ人が歌う(とイメージする)とすごく、あの、歌詞の重みが変わる気がする。

中島みゆき「二隻の船」

 これがねえ…本当にねえ…好きでねえ…。元曲は普通にお一人で歌う曲なんですけど、これパート分けしてデュエットでもすごくいいと思ってる…「私」っていう一人称が入っているところはすごく凛々しくて潔いのに対して、「難しいこと望んじゃいない、ありえないこと望んじゃいない」っていうパートはどことなく気弱なので、いっそ分けて呼びあうように歌うのいいなって思って。「私たちは二隻の船」「一つずつの」「「そして一つの」」っていう繰り返しとか脳内結婚式の新郎新婦に交互にデュエらせるのとても、とても、いいです。

尾崎豊「I LOVE YOU」

 コレも鉄板ですよねっていう。歌詞の中に時代を思わせるフレーズがないのもあるんだろうけど、何年経っても「ああ、これぞ恋だよな」っていう、核の部分を掴んだ名曲だと思う。「軋むベッドの上で優しさを持ち寄り」あたりほんとにな、ほんとにな

島谷ひとみ「市場へいこう」

 すっっっきなんですよコレが。「ねえ、一緒に暮らそうよ。明日も次の日も、未来を全部、きみといたいから」っていうのほんとにツボい。「一緒にいたい」が軸にある「暮らし」っていいよなあと思うの。

島谷ひとみ「Salvia」

 外は雨だけど心臓が燃えている、って感じがねえ、好きですねえ。歌詞としては浮かれている感じがあるのに、曲は氷雨っぽさがあって何となく寂しげなのがいい。薄青い硝子の中で燃えてるアルコールランプの火のイメージ。

手嶌葵「Beauty and the beast」

 原曲はアンジェラ・ランズベリーだしシングルとしてはセリーヌ・ディオンとピーボ・ブライソンらしいんだけど一番好きなのが手嶌葵版。「Barely even friends, then somebody bends(友達ですらなかった二人を誰かが引き合わせた)」っていう歌詞がもう、あかんで。すきやで。コレが手嶌葵版だとピアノ伴奏で囁くように静かに、噛みしめるように歌われるのね。すごい好き。

P-MODEL「mind scape」

「けして隣り合わない時は、同じ場所で響くために」っていう締めがもう最高すぎてたまらない。「おれは!おまえに!あいにきたぞおおおおお!!」っていうファイトと「やっと会えたね」っていう安堵を感じる。

平沢進「フローズン・ビーチ」

「mind scape」が「会いに来たぞ!」とすると「フローズン・ビーチ」は「さあ二人でこれからどこまで行けるかな?」って感じがする。この「どこまで」っていうのは何回分子や原子に還って輪廻転生しても、みたいな意味合いで、宗教的なような、科学寄りのような、その間のような感じ。お別れは一瞬、トータルすれば一緒にいる時間の方がずっと長いよね、みたいな。

谷山浩子「海の時間」

 単細胞生物って普通分裂で増えるんですけど「テロメア」っていう回数券みたいなもんがあって、コレが切れかかった者同士が「接合」っていって一つに融合した後遺伝情報を交換して二つの個体に分かれる、んだそうです。多細胞生物も全て元をたどれば単細胞生物で、単細胞生物の接合欲求っていうのが、たぶん生物学的に言えば最も古い「恋」の原型じゃないかなみたいなことを、この曲を聞いたり歌ったりすると思ったりする。

谷山浩子「恋人の種」

「海の時間」よりもちょっとSF寄りかもしれない。「きみ」に会うために2億年まどろみながら生き続けた「恋人の種」の「会いにゆく、ぼくはきみに。会いにゆく、いつかきっと」の切実さがねえ、好きです。「恋人の種」がほんとに2億年生き続けた個人でもいいと思うし、2億年かけて進化して現代人類になって自分が生まれた意味がきみに出会うためだったんだなあっていう感じでもいいなって思う。コレかけながら『火の鳥』とか読むとたぶん泣く。『MONSTER』読みながら聞いてるとヨハンに感情移入する。

小柳ゆき「Orange Love」

 もうなあ、「このリア充どもが!百年栄えよ!!」つってお赤飯一升とか炊ける。そうか!幸せか!!ずっと幸せでいろよな!!時々赤飯持って遊びに来るから!!ってなる。天気のいい休みの昼下がりに静かにいちゃつくカップルだよなあコレ。すき。

ポルノグラフィティ「ヴィンテージ」

 熟年になろうとしているカップル感がすき。情熱をひたすら燃やすというよりも「熱を安定させて保つ努力を一緒にしていこう」っていう、なんかそういう感じがね、いいよね。狂おしいほどの熱さが根底にあるからこその安定した温かみも二人で作れるよな、一緒にやってこうぜ、っていう信頼感がエエねん。

島谷ひとみ「Mermaid」

 私コレ絶対「恋に狂って良くない契約に手を出して暴走しもはや戦って倒してもらうしかない哀れな人魚姫の末路なボスキャラの戦闘曲」だと思ってるんだけどなんか…あの…そういうのじゃ…ない…?この、あの、「愛」を見失って狂気の坩堝に落ち込んでいく感じがね、実はね、結構好きでしてね。

米津玄師「アイネクライネ」

「オタク女はみんなコレが好き」って言われるけどもちろん好きです。出会えて嬉しくて、だからこそ幻滅されたくなくて、どうしたらいいかわかんないようっていうオロオロ感がねえ、いいよねえ。

筋肉少女帯「Guru」

「それでもきみの可愛さを伝えるためだけにぼくの人生がある」ってすごい…もうすごくないか…誰にもわかってもらえないやりきれなさを抱えたまま二人だけで夜の植物園を歩くんだよ…別れが目の前に迫っているから、別れなんかないみたいな顔して歩くんだよ…すごくないもうこれ…。

特撮「テレパシー」

「Guru」は二人で静かな夜の底を歩く曲だと思うけど、「テレパシー」は星空とか宇宙空間のイメージがある。たぶんイントロのピアノがそんな感じ。体は離れた場所にあっても、心は宇宙とか全部飛び越えてつながっている、つながっていたい、という切実さがある。

スピッツ「スパイダー」

 爽やかそうなメロディで結構物騒なこと言ってるよね!大好き!「さびしいぼくに火をつけて、知らんぷり、ハート型のライター」あたりほんと、ほんっと身勝手なんだけど、ああクソッ、わかるよその気持ち、身勝手なのわかってるけどホント火をつけられたのはこっちの方なんだって、責任とってくれってなるんだよな知ってる、ってなる。社会的には割とちゃんとした常識人なんだけど好きな相手に対する独占欲が止められないタイプのキャラが絡むカップリングでは絶対一回は流してるコレ。

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