網膜剥離をやってました/概要

 やってました。二週間ほぼ寝たきりで過ごしていました。個人的な覚書なんですが、こう、網膜剥離なってるかも? とか、網膜剥離なっちゃった人が身近にいるんだけどこれからどうなるの? という方に、このエントリではさらっと軽く経緯をお伝えすることでお役に立てば幸いかもなって。

発生と発覚の経緯

 ここ半年ほど「なんか急に視力落ちたなあ」「左右で視力差ある気がする」という感覚はあったもののハッキリした異常は特に自覚できないでいたわけですが、ある日何気なく片目ずつ見てみたところ、右目の視野より左目の視野の上の方が少しばかり(1/4〜1/3程度)欠けていることに気づいたのがきっかけでした。眼科を受診したところ、網膜剥離と診断され、手術と二週間の自宅療養(うつむき期間)が確定したのです。
 網膜剥離といえばボクシングなどの激しいスポーツでの負傷によるもの、というイメージ強めですが、私の場合は近視が強くなり過ぎていつの間にか網膜に小さな穴が空き、知らないうちにゆっくりゆっくり剥離が広がっていったケースでした。最近視力落ちたなーと思った30半ば超えで近視持ちの方は、念のために定期的に眼科で検診を受けるようにすると早期発見につながると思います。

手術〜療養期間

 手術自体は日帰りで、待ち時間込みでも一時間あるかないかでした。私のケースは緊急性も低かったので、診断から手術日までも一週間くらい猶予がありました。視野の欠けも小さいから猶予期間の日常生活にも大きな負担はなかったし。
 ……が、術後はまる二週間「うつむき期間」と呼ばれるほぼ寝たきりの自宅療養期間が必須でした。剥がれた網膜を手術で眼球内に充填したガスによって押さえることで眼球内壁に固定させるためで、顔をできるだけ常に地面に平行にし続けなくてはならず、トイレと食事の時以外は顔をあげてはいけないし仰向けになってもいけない期間が2週間あるのです。この期間は仕事はおろか家事も入浴洗顔洗髪もできないため、食事はレトルトのみにして仕事も休業するより他ないのです。コレが結構キツい。
 
どうキツいかってえとまず身体的にキツい。始める前はまあイケんだろと思うんですが、座ってやってれば首が疲れるし、寝続けていればやがて外腿の付け根が床ずれ手前みたいな痛みを覚え始め、片目もほとんど見えないわけだから目が疲れやすくて、できることが想像以上にないです。やってやれないことはないけど集中はできないしすぐ疲れるため、実質動画を流し見するか寝るしかなくて精神的にもだんだんキツくなってくる。運動なんてしなくていいなら絶対したくないインドアの極みデブオタクの私ですら動く口実が欲しくてやたらトイレに立ってみたりしてたくらいなので、元々運動好きな人にはかなりの苦行だと思います。入浴洗顔洗髪もできないし掃除なんてもってのほかなので、綺麗好きな人もその点かなりしんどいかもしれない。歩けないせいか腸の動きも不安定になって便秘と下痢が交互に来たりもする。やりたいことは大体できないで体もあちこち痛い状態だと、一日一日がとにかく長い。受診のために病院行くのがやや楽しみになるくらいでした。

療養期間の通院

 術後のうつむき期間にも数回通院して経過観察を受けねばならないワケですが、うつむき期間中なので当然30分歩き通しとか自転車乗ってというワケにはいきません。そもそも片目がほぼ見えないのでとにかく危ない。幸か不幸か私の場合は二駅ほど離れた眼科を受けていたので毎回タクシーを使い、車内でうつむき姿勢を維持していました。財布のことは訊くな。
 食事中は顔を上げていられるということは、連続して顔を上げていられるのは15分程度が安全圏と考えられるので(←医師や看護師に明確に保証された時間ではありません、ご留意ください)、歩いて行ける範囲とするなら徒歩10分圏内、それ以上かかるが車を出すほどでもない距離なら人に付き添ってもらってうつむき歩きか、車椅子に乗ってうつむき姿勢を維持しつつ人に押してもらうことになるかと思います。
 手術をする病院とその後の経過観察をしてくれる病院が別になるケースも多いですが、経過観察をしてくれる近隣の病院に心当たりがない場合、微妙な距離にはあるけど付き添ってくれる人があない場合は、手術をした病院から総合病院などを紹介してもらってうつむき期間中は入院してしまう方がいい可能性も高いです。

 とりあえず発覚〜療養期間の概要としてはこんな感じ。
 事前準備していたものとかあって良かったものの具体的なリストアップ、誰も興味ないかもですが実際の闘病っていうか療養中に思ったアレソレなんかは別エントリにて。


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