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はぐれ者の末路

中毒と幻覚で作られた世界の住人であるならば、自分を客観視できない。

そもそも世界は人間を飲み込み、人間を世界の一部としてしまう。それが世界の住人のリアルである。

だからこそ世界の住人は世界を見る客観性を持たない。

逆に言えば、客観性とは世界を失うことである。

客観性を持つようなはぐれ者は、行き場のない世界の残された余地に自分の世界を作るしかない。

皮肉にも、そうやって自分の作る世界に飲み込まれ、結局は客観性を失う。

戦争のバカバカしさに気付いているのは、世界に飲み込まれる前のはぐれ者だけがだが、それも時間の問題である。

世界に飲み込まれるか、自分で作った世界に飲み込まれるか。どちらにせよ中毒と幻覚の世界に戻って行く。

はぐれ者とは5歳以下の人間のことではないか。
世界に組み込まれず、世界を持たず、家の裏の空き地に空想の秘密基地を作ろうとする。

5歳を過ぎれば人間は精神的に死ぬのだろう。
5歳以下の人間に戦争の是非を決めてもらうべきだ。

洗脳教育と中毒消費に飲み込まれる前の僅かな時間。

この時の記憶だけが救いかもしれない。

大人達は、僅かな記憶によって戦争は良くないという客観性を時々フラッシュバックしている。

危うい状態で世界は保たれている。


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