大切にできなかった人たちへ。

昔のわたしは人と付き合うことが苦手だった。
考えても仕方ない相手の気持ちを考えすぎたり、思い通りにいくわけもない相手の気持ちがこちらに向かないことにイライラしていた。
誰かのせいにするわけではないけれど、身近な大人はイライラしていることが多かったように思う。
子どもながらに、顔色というか、機嫌を伺っていた。

所謂『女子特有』のコミュニティも苦手だった。
でも、ひとりもそんなに好きじゃない。
なんとなく輪の中に入ってみても、馴染めずになんとなく過ごして、そのうち居心地が悪くなって雰囲気が悪くなる。
そうやって積み重なった苦手意識が、人との付き合いをどんどん不得意にしていった。

自分の変化の中で、相手からの気持ちを素直に受け取れるようになった。
誰もわたしに害を与えようとしていなくて、思ってもいないことは言わない。
そんな真っ直ぐな気持ちを疑うなんて、相手に失礼だ。
真っ直ぐ届けてもらった分、わたしも真っ直ぐ返そうと思えたのもきっかけになった。
誰かに好きになってもらえたわたしを、わたしがきちんと好きでいたい。
周りから与えられた愛は、わたしを大きく変えてくれた。

家族、職場、ともだち。
大人になっても悩むこともあるけれど、適度に距離をとることもできるようになった。
「今は波動が合わないんだな」「また機会があればいい交流ができたらいいな」
相手にも都合やタイミングがあることを、やっと学んだ。
伝えたいと思った気持ちは、なるべく伝える。
だって、言葉にしないと伝わらない。思っているだけでそのままにしておくことが勿体無い。
昔のわたしなら考えすぎて言えなかったけど、伝えてみたら、これまでの自分が見ることができなかった世界があった。

大切にできなかった、過去のわたしと関わった人たち。
あの頃のわたしは、あなたたちと上手く付き合えなくて、向き合えなかった。大事にできなくてごめんね。
でも、出会ってくれてありがとう。
何もできなかったけれど、どうかお元気で。

今、わたしと一緒に笑ってくれる人たち。
ありがとう。いつもたくさんの愛と優しさをありがとう。
これからもたくさん笑おう。

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