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ただ一曲好きな音楽が、いつまでも聴いていたい音楽がたった一曲あるだけで昼間がどんなに死人であろうともこの夜だけは無敵と思う。 昨日と同じ、おそらく明日も明後日も同じ、この部屋はいつまでも6畳から広がることはないがわたしに見える世界は音楽ひとつで変わる。海にも行ける、風が吹く、秋に差し掛かる1ミリ手前の、さみしさを滲ませた風が涙を冷やして髪がぶつかる。もちろん想像上の涙が。だけど実体以上の涙があふれて霧散するならわたしはどこにだって行けるだろう。涙は概念であろうがわたしから生ま