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[物語のある英語]~第9回~Honesty is the best policy「正直でいること」が英会話で語彙よりも文法よりも大事

-こんにちは!スロバールです。

言葉は人によって作られた。だからその過程には物語があって味がある。
単語帳では語られない物語を味わって味わい尽くそうというのが本シリーズの目当てです。

第9回目は「Honesty is the best policy」についてです。直訳するとHonesty (正直であること)はthe best policy (最も良いポリシー)という意味になってしまいます。

◆目次◆

・~Honesty is the best policy~の由来
・この表現の使い方
・関連表現
・英会話で守ること
・関連表現2
・英会話をスムーズに運ぶための大原則

正直であるということが一番良い、というのは直感的にそうなだぁと感じられますし、これ以上の深い意味が有るのかと考えていらっしゃると思いますが、この表現は本ブログには珍しく。文字通りの意味「正直は最善の策」なのです。

しかし敢えてこの表現を取り上げたのには理由があり、1つ目は由来がとても身近なものであるという点です。そして2つ目は日本人が英会話をする時に、正直でないことが多く、知らず知らずの内にマイナスの印象を与えているからです。

記事の後半でその原因と、英会話をスムーズに運べるようになる解決方法を探っていきましょう。

◆~Honesty is the best policy~の由来◆

幼い頃に誰もが読んだであろう「金の斧、銀の斧の物語」です。
小さい頃の回想に浸るような気持ちで話の内容を追っていきましょう。

ある所に正直な木こりがいました。その木こりはある日自分の持っていた斧を泉の中に落としてしまい、それを泉の底から見た泉の神様は木こりがどれだけ正直な人間か試そうと思いました。そして「金と銀の斧、あなたが落としたのはどちらですか?」と問いかけ木こりは「どちらでもない」と正直に答えたので神様は感心して金銀両方の斧をプレゼントしました。

この話を聞いた友人の木こりも、泉に行きますがわざと斧を落とします。神様は同じように現れて金の斧か銀の斧かと質問をするのですが、その木こりは即答で「金の斧だ!」と言ったので神さまは呆れて泉に戻ってしまいます。結局その木こりは自分の斧を失ってしぶしぶと村に帰りました。

◆この表現の使い方◆

「正直に言ったほうが良いよ」という時に使えます。

・ Should I tell her the truth ?
 (彼女に本当のことを言ったほうが良いかな?)
・She will kill you if she has found out the truth later, so honesty is the policy
 (もし彼女が本当のことを後で知ったら、烈火のごとく怒ると思うから、正直は最善の策だと思うよ。)

ちなみにfind outで「~を見つけ出す・~と知る」の意味になります。


knowとの違いは、knowには知るに至るまでのプロセスが無いのに対して、find outには知るに至るまでのプロセスが感じられるということです。


・She found out that he has been cheating on her.
(彼女は彼が嘘をついていることを知った→色々な経過がありやっと知った。)

他にも、
・How did you find out about the party?
 (どうやって今日のパーティーについて知ったの?)
と使えば、どちらかというとどうやって「嗅ぎ付けた」のという過程に目が行った疑問文になります。

・Too late, she found out that the flight had been cancelled.
 (時遅し、彼女はフライトがキャセルされていることを知った)
と言えば、単に悪い知らせを知ったのではなく「自分であれこれ調べていく内に」というプロセスが見えるのでfind outを使い残念度を高く表現することができます。

◆関連表現◆

Honesty という単語は「正直」という意味ですが、honourというスペルがなんとなく似ている単語は見たことが有るでしょうか?こちらは「名誉」という意味になるのですが、「嘘を付くのは恥だ」という意識から、「正直であることは名誉だ」という発想になり、honestyとhonourが似たスペルになっているのです。

よく日本語で「ぶっちゃけて言えば」と言うと思うのですが、それは英語で何と言うのでしょうか?

一番短く言えば、honourにlyを足して副詞にして、「honestly」と言います。
・I honestly don’t know why she is angry.
 (ぶっちゃけ、なんで彼女が怒っているか分からない)

また、これに似たような表現として「to tell the truth」もあります。これは文字通り「本当のことを言えば」という意味になり、相手に聞いてもらえる準備を促す時に使える表現です。
To tell the truth, I don’t like cats.
(本当のことを言えば、猫は嫌いなんです)

honestlyとto tell the truthの使い分けなのですが、honestlyの方が「だいぶ軽い表現」だと覚えておきましょう。To tell the truthだと….少し場が重くなるかもしれません。

◆英会話をスムーズに運ぶための大原則◆

英語を学習している段階だと、よく

「相手が何言ったか分からないけど、とりあえず笑ってごまかしておこう」

という時ないでしょうか?

実はそこ、笑ってごまかしちゃだめです!!

相手は分かっていないのをちゃんと知っていますし、相手が日本人の友達が多い英語のネイティブで有るほど笑ってごまかすのは厳禁です。

彼らはそういう日本人の習性を知り尽くしているので「こいつ俺/私の話聞いていないんだぁ」と失望させてしまうことになります。

仮にその場はわからないのをごまかせても、会話が進んでごまかしが効かなくなる時が来ます。そういう時に、

何も分かってないのに聞いているふりをしていたボロがでてしまいます!

英語のネイティブは、わからない時に分からないと正直に言ってほしいと思っています。それに、

彼らの文化では知らないこと=恥という文化は日本ほどありません。

むしろ、知らないなら知らないとハッキリと言い、何がどう分からないかを明らかにさせていきながら話をする文化です。

これは「ディスカッション文化」と呼ぶことができると思います。

米英人はとてもディスカッション(建設的な話し合い)を好みます。お互いの不明な点を1つ1つ潰していって、最終的にお互いの間で理解を得るというスタイルの会話を好みます。

さて、不明な点を1つ1つ潰すためには、その前提として正直でいることが求められます。

そうでないと、何が分からないかが分からないという事態になり、話が空中分解してしまいます。当然、そんなモンヤリとした会話はネイティブには嫌われることになります。

私自身も、まだ海外に行きはじめのことは作り笑いを思わずやってしまっていまいましたが、確かになんとなく避けられているようにも感じていました。作り笑いをやめて、分からない単語や表現が有ること相手に素直に言ったらとても喜ばれ、会話も友達作りも進むようになりました。

そういったことから、英会話の時は是非とも「Honest」を「the best policy」としてください。

相手も話そうという気が起きるので、今まで以上にコミュニケーションが円滑に進むようになると思いますよ。

いつも記事を読んでいただきありがとうございます。英語学習に苦しんでいる方、つまらなそうに嫌々語学を学んでいる方が周りに居ましたら、シェアしていただければと思います。楽しく、深く、語学に取り組める人が1人でも増えたら幸いです。