来世への渇望は死への片道切符

 あれ以来、あたしの18の誕生日 パパに話しかけた夜から 今迄通り何も音沙汰はない 

パパと左右対称にあるホクロ

中学生の頃カミソリで搔き切った傷あと

もう、同じ肌ではない

パパはあたしのパパじゃない

 陽彩と云うあたしの名前は、

太陽のように人生を彩ってほしいから らしい

あたしは赤色が好きだ

春の木漏れ日に揺らる今日なら、此の名前もホクロも

あたしにとってはパパへのアイロニー

母に昔よく言われてた

悪いとこばかり全部似たのねと

今なら全部笑える

こんな春もすぐ遠のくのだから、案外呆気ないものね

似たり寄ったりじゃつまらない

分かったからもういいの

涙を流すだけの 毎日に バイバイ



 



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?