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〜白血病になった25歳〜 3. 様変わりした駅の階段

年を跨いだ2023年の年明けのある日、私は自宅の最寄駅にいた。いつものようにホームに入ってくる電車を見て
(あぁ今日も満員電車か、、、)
と思いながら、いつものように電車へ乗り込んだ。

(ラッキー!)
たまたま目の前の席が空いた。通勤してる時に起きる嬉しい出来事ランキング第1位は間違いなくこの瞬間。喜んで目の前の席に座った。そして眠りについた。

乗り換え駅に着いた。
寝ぼけ眼で立ち上がった。少しふらつきながら人の流れに乗って電車の外へ出た。激流の川下りの船のように。

(眠い。。。)
毎朝半分寝ぼけながらではあったが着実に会社へ向かうのがルーティンだった。流石に歩いてる時は目は空いていたが、電車を待ってる時とかは眠くなって立ち寝をしそうになった。

乗り換えの電車のホームまでは上下の移動が必要だった。朝は下のホームから上のホームへ。帰りはその逆。

その移動には長〜いエスカレーターもあるが、長〜い階段もある。しかし自分は、
①いつも自分を起こすため
②運動不足解消
③血流を良くして体を温めるため
この三つの理由で毎朝階段を上っていた。

そこで階段を上っていた時のこと。
「はぁ、はぁ、はぁ」
なんだか凄い息切れがした。

(これは、この間のランニングと全く同じ感じだ)
その日まではなんでもなかった階段が突然息が上がるまでの過酷な階段になっていた。

(息切れ、、、なんだろう)
(日々の疲れが溜まったのかな)
(か、もしかしたらコロナの後遺症?)

そう、実は前の年の12月にコロナに罹っていた。
38℃台の熱が2日くらい続いた後に強烈な喉の痛みがあった。熱が出だ時には正直今までで1番きつかったかもしれないと言うくらい体が鉛のように重かった。しかし幸いなことに、数日で治った。

2023年年始は"コロナ後遺症"って言葉とニュースが頻繁に出てた頃だと記憶してるが息切れもその症状の一つであり、自分もその1人かと思った。

(少し様子を見てみよう)
そして乗り換え成功した私はそう思いながら仕事場へ向かった。

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