何気ない(?)夜の校舎

「んぅ⋯」
小さく声を溺らし、
目を覚ます。
伸びをして、居てい骨と背得に伝わる刺数に軽く唱ぎながら回りを見渡す。頼りなく月明かりのみが照らしてくれる薄暗い教室。時計を見るとなんと23時だった。慌てて机の横にある鞄をひったくり、教室から飛び出そうとする。教室の扉は開かなかった。鍵をかけるなら見回り位するだろうに、なぜ僕に気が付かないのか。
やれやれと髪に手櫛を通し、内能を開けて廊下に出る。きっと朝になったら鍵が開いてい
るとざわつくことだろう。廊下を歩き階段へ向かうと、そこには黒いモヤのようなもの⋯ナニカがいた。階段を降りることが出来ない。反対の階段に行ってもやはりナニカがたむろしていた。仕方がなく話しかける。「ねえ、下に降りたいのだけれど」ナニ力からの視線を感じる。すると、問いに答えるかのように一人のナニカがこちらに話しかけてきた。「ナカナカソシツガアリソウダ、コレニキガエタラオリテモイイ」
なんと衣服を渡してきた。しかし、どう見てもフリフリしたその衣装に戸惑う。
「残念だけど、僕は男だよ。ほら、男性用の制服着てるし。」
フルフルとナニカが首を横に振った。
「オトコダカライインダッ」
ガタガタな声と共にバタバタと風が吹く。よくわからなかったが刺激したら危ないと感じ、仕方がなく差し出された衣装を着ることにした。
「⋯ばかじゃないの⋯
思っていた以上に短いスカート、慣れない感覚に僕はもじもじしていたが、その態度がとても好評だった。とても殴りたくなったが相手は幽体。殴れないし、そもそも非力な自分では実態があっても殴ったところで無傷が関の山。「も、もういいでしょっ!ばいばい!」通してくれたのはいいが、ナニカはついてきた。パタバタとスカートがめくれる。ふわっと巻き上げられる感覚にたじろき、涙目になりながらゆっくり一歩一歩降りていく。ケタケタと笑うナニカ。興奮しているのだろう、吹き上がる風が強くなっており、女物の下着越し、包まれ撫でられるような刺激にたちまち快感が膨らんでいった。
「ひぅ⋯あっ⋯ま、まっっ」どくん。トロリとした液体が下着から垂れる。初めて迎えた絶
頂に頭が追い付かない。そして、風は止まず刺激を続けているために、頭の整理なんてつくはずもなかった。そのまま何度もドライオーガズムを迎え続けるのであった。
翌朝、階段の踊り場にて、女の子の衣服を身に着け倒れている霜月の姿があった。息も絶え絶えで、とろけた表情をした彼をみた他の生徒たちから、わいわいとにぎやかな反応が飛び交う。「霜月くん⋯なにがあったの?」霜月と仲のいい生徒が尋ねる。息も絶え絶えに、
霜月は答えた。「ふふ⋯君には関係ない⋯⋯よ」
イキ続けて体力も限界、霜月はそのまま丸一日、女の子の衣服のままで眠っていた。

一一後日談一一一
あの日の後遺症なのかは知らないが、霜月の瞳がハートになっていた。

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