俺の家の場合だと

この間ゾッとする事件があった。
13歳の女の子が母親を殺害したという事件だが、首を狙っていて殺す気満々、しかも記事には「スマホの使い方で口論になった」と書かれていてこれだけ見れば女の子がスマホ依存でやらかしたようにしか見えない。
しかしこれを見て「親を殺すなんて!スマホこわっ」と思う人と「やりはしないけど親を殺したい気持ちはわかる、きっと他に原因がある」と思う人とで分かれている気がした。俺は後者。
多分これは毒親育ちか否かも関係してきてると思うんだ。

で、ここからはタイトルの通り「俺の家の場合」だけど。
俺の母親は典型的な過干渉ヒステリー毒親だった。俺に対して愛情がないわけじゃないのは伝わってくるし、大人になって物理的に距離を置いた今ではとても良好な関係が築けていると思っているけど、そばにいたらたまらん。

まず何が過干渉かというと、成人してもGPSをつけられなおかつそれを5分おきにチェックするような親で、家にいれば昼間に斜向かいのコンビニに行こうとしても「何がいるの」「そんなのお父さんに帰りに買ってもらいなさい」と家から出そうとしない。
そしてそれらの行為を「ちょっとしんどいからもう少し自由にさせて」とやんわりお願いしようものなら発狂して俺のものを捨てるわ、父親に泣きつくわでえらいことになるのだった。

上記の行為はかわいいもので、なんだかよくわからないけど母親の中でいらっとすることがあったのか学校に乗り込んできて連れて帰りにきたり、学校の前で友人と30分立ち話をしていたら警察に捜索願いを出されていたり、話し合いの途中でカッとなって蹴りをかましてきたりなど挙げればキリがない。

ところでよく「ヒステリーなメンヘラ彼女」に疲弊している男性の話を聞くんだけど、彼女と毎日一緒にいなくても会うたびヒステリーで心が疲れていくのだと言う。けど、極論を言えば大変かもしれないけど恋人は捨てられる。
それで言えば毎日毎日逃げられもしない関係の親から同じことをされて、成長途中の子供がストレスに感じないわけがない。

当時の俺はさすがに親を殺そうと思ったことはないけれど、極端に言えば「殺すか殺されるか」と思っていたところはある。いつか発狂した母親に殺される気がしていた。
だからそのときだけは正当防衛ができるようにとひっそり体を鍛えていたりはしたものだ。

話が逸れてわけがわからなくなってきたからまとめると、例の事件の女の子ももしかしたら全ての行動を監視され指示され、疲れ果てていたところに最後の引き金でスマホの話がってことだったのかもしれない。
もしそうだとしたら悲しい事件だなと思うほかない。