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しずかな電車に乗っていたんだ

移動するときは、たいていイヤホンをつけて音楽を聴いている。

家でも聴くけど、どちらかというと詞を書いたり録音したり、外に出す作業に時間を使っている。(ぼくはアウトプットという言葉がきらい)

一日のなかで、移動中が1番集中して聴ける。こころの中に入る。(ぼくはインプットという言葉が) これは定職についたおかげで気づけたことだ。

僕はトンチンカンのバカチンである。家を出る前にたいてい何かを探す。忘れたまま出かけることも往々にしてある。家の鍵、チャリのライト、メガネ、腕時計、財布。

財布よりもイヤホンの方が忘れない。優先順位バグバグ人間の僕が、本日ついにイヤホンを忘れた。

いつも、22時台の中央線に乗って家に帰っている。今日は音楽が聴けなかったので、しかたなく盗聴を試みた。ゲスい話を聴きたい。

だが、とても静かだった。満員というほどではないものの、しっかり僕のパーソナルスペースが侵された車内、静かだった。

ただ静かなのではない。疲れた静けさだった。無音にも種類がある。感動の無音。気まずい無音。エロい無音。疲れの無音。

朝の満員電車も実はすごく静かで、サラリーマン時代この無音が大嫌いだった。絶望の無音。

いまは、ゆるい仕事をしているので

“ほげえ〜〜しずかダナァ〜〜”

と感慨にふける余裕がある。生き延びられる。

とはいえもうすこし、僕もみんなも疲れない社会にならないかなあ。

そういえば今日は、夕焼けがとても綺麗だった。

「スキ」を押して頂いた方は僕が考えた適当おみくじを引けます。凶はでません。