YouTubeやTwitterの確証バイアスに気をつけよう

どうも、お久しぶりです。

確証バイアスという言葉はご存知でしょうか?

社会心理学の用語で、ある情報のみに着目することでその確信がどんどん深まってしまい、判断を誤ることです。

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偶数のカードの裏は赤である、を検証するには?

これを検証するには、多くの人が8のカードを裏返せばOKであると回答するそうです。
答えは、8のカードと、茶のカードの両方をひっくり返す必要があります。これは、対偶が成立しないと、理論的に成立しないためです。

コロナウイルスが流行っているので、もっと身近でわかり易い例を考えてみましょう。

あるワクチンAがあったとします。このワクチンAを摂取した人は20%の割合で病気Bになってしまいました。大変です、このワクチンはひどい副反応があるので即刻停止するべきワクチンなのでしょうか?

実はこれだけからは意思決定ができないのが実情で以下のようなワクチンAを摂取した人としなかった人、病気Bになった人とならなかった人に分けて考える必要があります。

わかりやすくは以下のような表を作ると良いでしょう。

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多くの人は、”ワクチンAを摂取した”という情報に着目します。このとき、ワクチンAを摂取しなかった情報を見落としています。

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これはマスメディアから「ワクチンAを摂取した人が重い病気Bになってなんて悲惨!!」というコンテンツだけ見ることと等しいです。

表で考えると、ワクチンAを摂取した人も摂取しなかった人も同じ割合で病気Bになっているのですが、一方のニュースだけを見て判断してしまうと、あたかもワクチンAによって病気が引き起こされてしまったを勘違いしてしまいます。

カードの例と異なり、対偶を取ることができないので、排反事象(この例ではワクチンAを摂取しなかった人たち)を考えてマトリックスを作成する必要があります。

さて、実は確証バイアスはSNSにも大きく影響を及ぼしていることはご存知でしょうか?

YouTubeやTwitterではあなたの好きな配信者・ユーザをAIが学習し、その学習内容に応じてレコメンドを行い、アプリに表示されるコンテンツを変えるので、あなたが好きなことを言っているコンテンツが高い割合で表示されることになります。

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この現象をフィルターバブルと呼び、反対や排反にいる人たちの事象を見れなくなるので、どんどん判断を誤ってしまう可能性が高くなります。


間違った意見にならないために

現状、AIによるレコメンドだけでも様々なサービスに使われており、見ているサービスのほんとんどにバイアスがかかっています。また、学校や会社やサークルなどの単位でも(偶然などの影響で)最初から意見や思想が偏っておりバイアスが掛かっている可能性があります。
私達はバイアスがどこでもかかっている世の中に生きており、YouTubeやTwitterの投稿を見てすぐその意見に飛びつくのは非常に危険であります。何が正しいかを丁寧に可能な限りバイアスをなくして分析していくこと以外、正しく判断する方法は現状ありません。

参照

- コーセラ・社会心理学
- wikipedia・確証バイアス

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