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100万ドルの五稜星

■ 興行収入120億突破おめでとう!

今年は100億いかないと思う〜とか言っちゃってごめん!なんか普通に去年の138億を超えそうな勢い!

去年も同じようなことを書いた気がするけど、哀ちゃんが凄いとか組織が強いとかキッド&平次が人気とかそういうんじゃなくて、1997年の時計じかけの摩天楼から、2020年コロナの影響で1年延期したことを除けば毎年新作映画を公開していること、1994年から連載開始して最新105巻まで原作のコミックスが続いていることがやっぱり凄いよね。積み重ねでファンを増やしてるんだろうなと思う。原作読まなくなっちゃったけど映画だけは見ようかな〜ってこの時期だけ映画館に戻ってくる人もたくさんいるんだろうな。

コナンの映画って毎年面白さの種類が違くて、去年の『黒鉄の魚影』は組織こえぇ〜!ってハラハラさせられつつ哀ちゃんの恋心を丁寧に描いていて、その前の『ハロウィンの花嫁』は既に死んでしまっている最強の旧友たちの思い出に涙腺を刺激されつつもただ切ないだけでなく最後はみんなで力を合わせて解決する大団円を見せてくれた。

今年は平次とキッドっていう初期から出てる人気キャラが活躍するポップコーンムービー。とにかく元気が出る映画!何度でも見たい!楽しい!大好き!

■ 劇場版27作目『100万ドルの五稜星』感想

もうちょっと書こう。
今回の映画、ひとことで言えば「青山剛昌劇場のファンに対するサービス作品」だったように思う。

『まじっく快斗』からは中森青子
『YAIBA』からは沖田総司と鬼丸が劇場版初登場

クライマックスで沖田くんが参戦してきた瞬間、なんか泣けてきてしまった。

沖田くん‼️‼️‼️😭😭😭😭😭

走馬灯みたい!
こんな賑やかな走馬灯あるかい。

ここ数年、原作とか過去の映画とかスピンオフとか「知ってる人はより楽しめる」(もちろん知らなくても楽しめる)要素が増えてきたなぁと思うんだけど、今回はそれが『まじっく快斗』だと思った。
作風もキッドのキャラも、かなり『まじっく快斗』だったんだよね。原作でも映画でも、年々寄せてきてるのを感じてたけど、まさかここまでとはな……。

初めてキッドが登場した劇場版3作目『世紀末の魔術師』ではミステリアスでキザでクールな姿を見せた。その後コナンくんとの関係性も変わって、ときに協力し合うような関係に発展。前回キッドが登場した劇場版23作目『紺青の拳』なんかはかなり『まじ快』に寄せてきたように感じたんだけど、今回はそれ以上だった。

で、『まじっく快斗』に思い入れがあるかないかで映画の印象はかなり違うんじゃないかなと思った。
例えば、中森警部が撃たれてキッドが激昂、その後雨の中項垂れるシーンがあったけど、あそこなんかは『まじ快』に触れてるか否かでわりと感じることが違うと思う。

中森警部は、快斗の幼馴染である中森青子のお父さんで、キッドを追ってる刑事。それは映画だけ見てもわかるし、コナンだけ追ってる人もそのぐらいの認識はあるかなと思う。
でも『まじ快』の中で、快斗は父親を亡くし母親も海外に行ってることから一人暮らしをしていて、中森警部と青子と三人で夕飯を食べることがよくある。
警部が仕事のことで弱音を吐いて、快斗が(自分がキッドなのに)アドバイスをしたりするのだ。
快斗自身は父親は盗一さんただ1人であって、中森警部に父の面影を見たりすることはないけれど、こちらから見ると第二の父と息子の関係をやってるわけである。そう考えると、中森警部が撃たれたときのキッドの怒号はキッドとしてではなくて快斗としての叫びなわけで、そんなの『まじ快』に思い入れがある人間からするとかなり泣けてしまう。

『コナン』全巻読んでる友人と映画の後話してて「キッドはお父さんの死の真相を掴むためにビッグジュエルを探してるから……」と言ったら「そうなの……?」と言われた。コナン原作にそれ書いてあった?と聞かれ、思い返してみたけど、コナン原作には特になかった気がする。コナンくんは、キッドがビッグジュエルを探してる理由が何か知らない。

OPでキッドまわりの説明があるかと思ったんだけど平次がキッドに唇を奪われたこと(誤解です)しか言わないからびっくりしたよ。
まぁキッドと、その父であり初代キッドである盗一について知らなくても今回の映画は楽しめるけど、そこら辺知ってから2回目3回目を見るともしかしたらより楽しめるかもしれないね。

■ 服部平次について

キッドの話ばっかりになってしまったので平次の話を。
今回ついに告白成功するのか!?どうなんだ!?いや、ないよな!!そこは青山先生自分で描きたいだろうから原作だよな!!でも格好良いところは見せてくれるんだよな!?っていう、期待に胸を膨らませて公開日を迎えたのです。
初回はね「ありゃ……これは聞こえてないな……笑」ってなったんだけど、2回目以降は
いやいやいやいやよく頑張ったよ平次〜〜〜!😭めっちゃ格好良かったしめっちゃ良い台詞だったよ〜〜〜!!😭😭😭と思って感動した。聞こえてないけど。
逆に言うとこの映画が終わるまでは告白は失敗し続けなければならなかったわけで、次回原作に平次と和葉が出てきたら、もう、わからんよ!ドッキドキだぜ!  

今回のゲストキャラである福城聖くんがもうめちゃくちゃ良かったわけだけど、聖くんと対峙したときの「忘れんなや」って平次のセリフが本当に最高だった。
医者のお母さんを戦場で亡くして、お父さんのおっさんずラブに巻き込まれてる聖くんに対して、平次って大阪府警本部長の息子で、恵まれた環境でのびのびと育った良いとこのボンボンなんだよね。だから聖くんの葛藤なんて平次にはわからんだろ!?と思う部分はあるんだけどさ、でも平次のあの真っ直ぐさってほんと魅力的。聖くんはきっと平次が眩しかっただろうな……。平次はいつまでもそのままで……。

■ ほかのキャラクターたち

今回、伊織と紅葉がどんな活躍するのかな〜と思ってたんだけど、まさかの北海道観光とは思わなかった。ずっと北海道の観光名所を移動して写真撮って楽しそうで可愛くてよろしい。
途中、伊織が小五郎さん、蘭ちゃん、和葉ちゃんを目撃したのに見なかったふりしたのがよかったな。こう、いろいろ余白を感じたいお年頃だからさ……。
伊織も紅葉ちゃんが平次の告白を本当に意地悪で阻止してしまったらちょっと恨んじゃうかもしれないけど、面白かったし、バランス取れてて良かったね!

紅葉ちゃんは豊玉発句集から暗号解読のヒントを
和葉ちゃんは刀を鞘に収めるときの音の違いを
園子は土方歳三について書かれた日記の手がかりを
蘭ちゃんは恋のアシストをそれぞれ担当していたのも良かった。

個人的には蘭ちゃんが「すごい、すごいよ服部くん……!空から降りてくる王子様みたいだよ〜!」って言ってくれたおかげで、ここ笑って良いんだ!!!!って思えてよかった。蘭ちゃんはもともと良い女だけど、コメディも出来る良い女ってのを世に知らしめたのが良かったな。

ていうか忘れてたけど、予告で出てきたシルクハット切られて素顔を見られちゃったキッド、あれ沖田くんかな〜とか思ってたのにめちゃくちゃ普通にキッド本人だったね!!!
というより、沖田くんも新一と顔が似てるって公式設定があるので、今回沖田くん出るってことはつまりそれを活かすってことでしょ?って思ってたんだけど、まっっったく活かされず!!新一とキッドが顔が似てるのはさぁ……ほら……明かされたじゃん?じゃぁ沖田くんは?っていうと、ただの他人の空似なのオモロ。

■ 劇伴と主題歌について

ハロ嫁、黒鉄と来て、三回目の菅野祐悟さん。歴代のサントラの中で一番好きかもしれない。キッド登場シーンで流れる曲が一番好きなんだけど(サントラでは『華麗なるサーカス〜怪盗キッド登場〜』というタイトル)これが流れた瞬間に今回のキッドはコミカルな面がかなり見れるかもしれない!と思ったんだよね。華やかで軽快で大好き。メインテーマは「和」なアレンジが格好良い。

主題歌 aiko の『相思相愛』
良い曲だよね〜!
良い曲なんだけど……あの……映画にはあまり合ってないな……?
と思いきやEDでお父さんの手袋を握って空を飛ぶ怪盗キッドが映されて、いやいやいやお前と父ちゃんか〜〜〜いってのはあったね。

あたしはあなたにはなれない なれない
ずっと遠くから見てる 見てるだけで

■ 来年について

当たったね!!
まぁ去年も言ってたからね。ていうかずっと言ってるからね。
いや〜楽しみ!でも、長野県警って知名度的にどうなの……?ほら、安室さんは人気だし、組織とか哀ちゃんとか平次とかキッドとか、昔っからいるお馴染みのキャラじゃん。

ちなみに、去年『黒鉄の魚影』で脚本を務めた櫻井武晴さんがインタビューでこんなことを言っていた。

僕が書かなくてもいいんですけど、見たいのは黒田兵衛とラム、そしてスコッチの三者に関するドラマです。スコッチは故人ですけどね。黒田、ラム、スコッチを通した諸伏高明のドラマは、たぶんこれからの『名探偵コナン』にとってすごく重要な気がするので、「オファーがあれば書きます!」という感じですね。

これを読んだときに、これどっちだ!?というのがあった。
もう話が来てるのか?それとも本当にただただ願望を言ってるだけなのか?
長野県警を書くなら櫻井さんが本格的なサスペンス&ミステリーを書いて欲しいなぁと思ってたんだけど、どうなんだろう。

さて、長野に爆発するような建物、あったかな……?

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