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強い光

こんばんは。

先週は色々なことがありました。
移植の再開は喜ばしいことでしたが、直後に身内に不幸がありました。

夫の祖母で、私達の結婚後まもなく施設に入られていたことと、認知症の症状が緩やかに進行されていたこともあり、あまり多くお話したことはありません。

ふらふらと本屋に寄っていた時、その報せを教えてくれたのは義父でした。
亡くなったという言葉からしばらく沈黙があり、次に呻き声のような嗚咽を聞いた時、
夫と夫の家族が歩んできた私の知らない歴史が、目の前を通り過ぎて行った錯覚を覚えました。

夫に連絡をすると、当然何も知りませんので
いつも通りの声で用件を訊ねられた時、何でか分かりませんが
涙と悲しみが溢れてきました。

大切な人たちの大切な人が、この世を去る
悲しいです。


報せを受けて、とにかく家に帰ろうと
最寄り駅まで移動しました。
その時、建物の隙間から月が見えました。
満月に近い、欠けのない美しい月。

ぼんやりした輪郭で夜空に溶け込みながらも
それはそれは白く強い光でした。

(この光に励まされている)

どうしてか、そう思いました。見た時感じたインスピレーションなので、説明はできません。
息を吸い込み、光と同じような凛とした気持ちで帰宅しました。

何も問題がなかったら、ちょうど今頃移植の期間でした。
「何か意味があるのかもしれないね」と夫は言います。

自分の移植と、人が亡くなったことを関連付けたり一緒に考えることは
少々抵抗がありますが、
今、移植期間ではないからこそ治療や薬、体調のことなど余計な考えに囚われずにお別れできることは、良かったと思います。


お読み頂き、ありがとうございました。


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