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入院人間観察記 #43 調子が良い証

調子が良い証

オペラが聞こえてくる昼下がりを過ごしている。しばらく体調を崩していた山口さんが調子を取り戻している。ご飯もあまり食べれない状態が続いていたが、先生から自分の病気について説明を受けた後、義理のお兄さんとのごたごたも落ちついてクスリとの付き合い方もわかってきたみたいだ。

ご飯が口を通らないことについては看護師さんに

「病院のご飯は味が合わないから、やっぱり自分で作るものじゃないとだめだね。」

と言っているのが山口さんらしい感じがする。こういう言葉が出てくるという事は調子が良い証。コロナワクチンの予約キャンセルについても、予約番号がわからなくてもキャンセルできたようだ。ひとまず色々と問題になっていた事が解決して前に進んでいる様子。あとは体の状態が良くなってくるか。歳をとってからの入院はなかなか回復が難しい事がよくわかる。病院にいるとすぐに体力は落ちていくし、体を支えるための筋肉も衰えていく。病院で長く過ごすのは良くないと言うのはそのためだ。特に今はコロナで外に出れない上に、隣の病棟にさえ行くのを怒られる状況なのでなかなか体も動かす事ができない。そんな中で病院の生活を送る必要がある。


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