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病気について、自分で打つ皮下注射ベンリスタとは

ベンリスタとは

皮下注射用インジェクター

グラクソ・スミスクライン(GSK)が開発した全身性エリテマトーデス治療薬(一般名:ベリムマブ)。既存治療で効果不十分な場合に用いる薬剤で、ステロイドなど標準療法との併用投与で利用する。日本ではじめての全身性エリテマトーデス(SLE)を適応とする抗体医薬。

効果は?

ベンリスタは、SLEによる「関節症状」「皮疹」「胸膜炎」などに効果があると言われています。また、「低補体血症」がある、「抗DNA抗体が陽性が持続」している場合に、ベンリスタが効きやすいと示されています。ステロイドがなかなか減量できなかったり、プラケニルを併用しても改善乏しい、関節痛や皮疹がある時に用いる事を考慮する。

もう少し詳しく

ベンリスタは、生物学的製剤(抗体医薬品)に分類されるお薬です。一定レベル以上の進化をとげた生物は、病原体から身を守るために、「抗体」という物質を作ります。一つの「抗体」は、一つの病原体だけに特異的に結合して、その病原体を無力化するように働きます。「抗体」のこの性質を利用して、ベンリスタの場合は、BLyS(ブリス)という物質だけに結合し、BLySが働けないようにする作用をもっています。

BLySとは、Bリンパ球を刺激する因子のことです。SLEの患者さんでは、このBLyS が通常よりも多い状態になっています。このために、Bリンパ球が異常に活性化します。
Bリンパ球が活性化すると、抗体を放出するように分化していきます。とくに自己抗体(自分の組織を攻撃する抗体)が放出されると、自分の正常な細胞が攻撃されてしまいます。この結果、SLEの患者さんの体のいろいろな障害が生じると考えられています。

副作用

  • アナフィラキシー反応、過敏症、投与時反応(インフュージョンリアクション)などの、いわゆる全身的なアレルギー反応

  • 注射部位反応などの、いわゆる局所的なアレルギー反応
    注射したところが痛くなったり赤く腫れたりする事がある。

  • 感染症

  • 発熱

利用方法

練習用オートインジェクター

私の場合は入院中に練習用のオートインジェクターを使って皮下注射の練習をしました。この練習用のキットがとてもうまくできており実際に針はないのですが皮膚に押し込むとメーターの色が変化し、実際にどのくらい押し込む必要があるのかわかります。

また管理手帳をもらう事ができるので、その中でスコアの管理、打った場所と日付、メモを記入する事ができます。

皮下注射を打てる場所は、おへその周り正方形の角4箇所と太もも上の計6箇所になります。一箇所に集中しないようにローテーションで場所を変えながら打つと良いようです。

痛さは?

打つ時の痛さはみなさん気になるところだと思います。実際の痛みはものすごい痛みが走るというわけではないですが、うち終わるまでの3秒くらいの間、じわーっと痛みが続きます。慣れてくればそこまで気にならなくなると思います。

利用前には打つ場所を消毒する必要があるのでワンショットがあると良さそうです。

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