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酒:ホワイトホース・ファインオールド 〜ああ君、安酒と罵ることなかれ〜

どうも、ニワカ酒飲みかぶれの素浪汰 狩人 slaughtercult です。
季節はまだまだ冬の寒さが厳しいです。都会の皆様は雪、大丈夫ですか?
今日の鹿児島は、最高気温7℃の最低気温6℃。南国住まいには応えますネ。

こうも寒くては、恋しくなってくるのが……そう……。
蒸留酒を飲んだ時の、あの喉と胃が焼ける感覚(健康に悪い)ですね(ニチャア

というわけで、安心してください、前日にキッチリ仕入れておきましたよ。

酒に大枚はたけない、でも味は妥協したくない……そんなワガママだらけのドリンカーに『最強コスパ酒』の称号を授けられ、古より定評を博し続ける定番ブレンデッド・ウィスキーがあるのを、皆様はご存じでしょうか?


……その名は『ホワイトホース』。

誰だスーホの白い馬とか言ったヤツは。

【以下☟ホワイトホース|ウイスキー・ブランデー|キリン☟のURL】

正確にはWHITE HORSE FINE OLD/ホワイトホース・ファインオールド。自社で考案した商品名を付けて、具体的にどこの原酒を使っているかまでは詳細に書かない、よくあるブレンデッド物のスコッチ・ウィスキーですね。

キーモルトはアイラモルトの『ラガヴーリン』……ン゛ン゛ッ! 未体験の酒ですが、一癖ある銘酒として有名です。ちなみに私が最も好きなモルトは同じアイラの『アードベッグ』。同じアイラモルト好き民としては、琴線に触れるモノがありますね。最近発売された、アードベッグの5年物が本当は欲しかったんですが、コロナの節約生活中に1瓶/5,000円は……チト高い。

つーか最近、ウィスキー(シングルモルト)高騰し過ぎと違う?(震え声)

まあそんな大人の事情で、高価なシングルモルトより安いブレンデッドや!

しみったれブルースを歌う背中に寒風吹き荒び……ホムセンの酒コーナー。

ああ、メーカーズマークのカスクストレングス(6,500円)から目を逸らし。

というわけで、買ってきましたぜ。

その安さ……200ml入のポケット瓶で、何と390円! 税抜としても、429円で買えるお求めやすいスコッチ! 庶民のミカタ、ホワイトホースなのです!

でも……酒飲み、それもウィスキー、それも720mlフルボトルで4〜5,000円はするのが当たり前の、10~12年物の熟成品に慣れ親しんだグルメな皆様は、

「200mlで390円……720mlに換算すると1,404円? そんな安物で大丈夫?

と端から疑っておられるでしょう? 当然私も疑っておりますし、あんまり期待はしていないというのが、酒飲みとしての率直な心持ちですよね。

この価格帯というと、まともなスコッチ……というか、国産ウィスキーならサントリーの角瓶ブラックニッカアーリータイムズを始めとした大半のバーボンウィスキー(念のためAmazonで調べたら、少なくなくない銘柄が2,000円超えてました。ウィスキー界隈どんだけ値上がりしてんねん……)カナディアン・クラブとかのカナディアンウィスキーみたいな、庶民向けのノンエイジド品(2~3年熟成の原酒が主軸?)がメインの激戦区ですよね。

まぁその中には当然、デュワーズとかティーチャーズとかカティサークとかバランタインとかジョニーウォーカーみたいなスコッチもあるワケですが、ぶっちゃけ……金がある時は、ブレンデッドなど見向きもしなかった。

それにモルト100%のウィスキーならともかく、このホワイトホースを始め廉価品は、モルト&グレーンのお値打ち構成が一般的ですので……。

しかしまあ、先立つものがない以上は、ウダウダ言っても始まらない。

「まあ、ネットで定評がある酒だし、いっちょ試してやるか……」

てなもんで。720mlフルボトルでなく200mlポケ瓶を買っているのは、金欠というより日和っているから。私の酒飲みとしての用心深さが窺えますね(笑)

何を隠そう、私もホワイトホースを飲むのはこれが初めてなんですよネ。

お恥ずかしながら、若い頃はやれシングルモルトがどうとか、偉そうな口をぶちながら(そのクセ大した量の銘柄を飲んだワケでもなく)、この辺りの庶民のミカタたる定番酒には、とんと手を付けていなかったのです。有名なジョニー・ウォーカーすら飲んでない体たらくで。まあ、実家に飾っていた親父の貰い物のシーバス・リーガル(注意書きラベルが繁体字表記)を空にしたのは私ですがね、ブヘヘ。サントリー・ローヤルよりは旨かったかな?

シーバスなんぞの輸入酒が数万円していた世代の、古のドリンカーが聞くと何と贅沢な! と憤慨するかも知れませんが、自分を偽っても仕方ないので率直に言わせてもらうと、ローヤル……別に美味しいとは言えないかな……。

言うてコレ、2~3本くらいローヤルを開けた上での意見ですからね?

サントリー・ローヤルですら昔は2,500円ぐらいで買えたのが、今となっては3,500円ぐらいに値上がってますからね。原酒高騰は、それだけウィスキーを多くの方々に楽しんでいただけている証明なので、複雑な気分なんですが。

しみったれた話はこの辺にして、本題のホワイトホース。

まずはニート(ストレート)で。390円だからとナメてかかってると、瓶を開けた瞬間から溢れる甘いエステル臭(安物バーボンみたいな接着剤に似た香りとは違いますよ)で、鼻先へ先制パンチを食らってビックリします。

シェリーカスク系の甘さ(サントリー・山崎やローヤル、ザ・マッカランやカヴァラン・ソリストなど)とは違う気がするんだよなあ……Wikiから原酒を追ってみた感じ、やはりシェリー樽熟成してる原酒は混じってない感じ。

にしても、この甘い……ただ甘いだけじゃない、スパイシーさやエグみすら伴った奥行きある味わい。でもそれが嫌みじゃないんですよね。熟成具合が若いのでしょう、やはり後味にアルコールの刺激があり、原酒にグレーンも使う関係上、良く言えば『クリーン』……悪く言えば『水っぽい』味わいは避けられませんが、それでもこの厚みのある味はこの値段、このクラスではちょっと考えられないですね。激安ウィスキーは飲んだことないので、激安ブランデーとの比較になりますが、サントリー・VOヘネシー・XSなどのヤバいぐらい激安な酒あるでしょ? あのクラスは値段相応というか、味もヤバいぐらい激マズなわけですが、ホワイトホースは比較にならないです。

こやつ、ただ物じゃない。

ただ……何も食べてない17時の空腹には染みるぅ~(40°アルコール)。

というわけでトワイスアップ。サントリーの山崎蒸留所に行った時に買ったこのテイスティンググラス、下の線まで酒を入れ、上の線まで水を入れたらお手軽にトワイスアップ(50:50の水割り)が作れてしまう優れもの。

ううーむ……甘い香りが落ち着いて、喉越しにスパイシー感が強くなった?

多分、甘味の奥の磯の香りがキーモルトであるラガヴーリンなのでしょう。

まあ確かに、シングルモルトのようなガッツリ個性は無いですが、飲み屋に入って『とりあえずビール』ならぬ『とりあえずウィスキー』として頼んで出されたとしても文句ないかな。感覚的にはサントリーの知多に近いかも。

出鱈目な事ばっかり言ってごめんなさいね? 私、味音痴なんで(予防線)

知多つったら4,000円ぐらい、ホワイトホースは実にその1/3程度の価格……。

これが、ポケット瓶で390円かぁ……。


そうかぁ、うーむ……。


成る程ねぇ……。


皆さん! ホワイトホースは安かろう悪かろうの美味しくない酒だから飲まない方がいいですよ!


……いや、冗談ですぜ勿論?

だって考えてみてもくださいよ。このウィスキー高騰の大後悔時代、安くて美味しいスコッチがみんなに知れ渡っちゃったら、お値打ちクラスの酒まで奪い合いになり……ウィスキーが高級品に逆戻りしちゃうじゃないですか。

シーバス・リーガルやジョニー・ウォーカーが何万円もした大昔みたいに。

そんな時代にあっても、投資家からの価格上昇圧力に耐えつつ(笑)食卓で酒を待っている我らが貧乏消費者のために、こういう安価で良質な晩酌酒を毎日のように仕込み続ける酒造業者の皆様には、全く頭が上がりませんね。

世界は誰かのガンバリで回っている(しみじみ)

おっと、そんな益体の無い与太話に現を抜かしている内に、いつの間にやらショット換算4杯分も飲んでしまった。グレーン入りだと軽くてスイスイと呑めてしまいますねー。私の中の酒飲み細胞が暴れ出そうとしている。

鎮まれ……俺の力……。

というわけで、ベロンベロンにならないうちにこの辺で止めときましょう。

とりあえず、安い晩酌酒をお探しの方は、ホワイトホースも選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか? 初心者向けウィスキーには、同価格帯の角瓶やブラックニッカよりは、オススメできる……かも知れませんね。

まあ、私はピーティーなアイラモルト……それもアードベッグを好むような馬鹿舌(シングルモルト界隈ではこういう扱いを受けがち)なので、味覚の保証は全く出来ませんが。スコットランド産は低価格帯でも強いんだなぁ。

ラガヴーリンもいつか飲みたいね。YouTuberのJPSikahunterサンが旨そうに飲んでるの見てから、ずっと飲みたいと思ってるんだけど。酒は凝り出すと無限に金が溶けるから(一時期ハマって懲りた)最近は控えてるのよね。

とかまあ余談は尽きませんが、今回はこの辺で手仕舞いといたします。

TVとかじゃハイボールでイケイケとかやってるけど……個人的には他の人に積極的に勧める気はないんだけど……でも、興味がある人は試してみてね?

ウィスキー、美味しいよ。合わない酒は徹底的に合わないけど。どんな酒が自分に合うかを探す旅路もひっくるめて楽しめる人は、広大なウィスキーの深淵のほとりで、足首だけ漬かってちゃぷちゃぷ水遊びしてみるもよろし。

……どれ、もう一杯。いやいかんいかん、明日も仕事なんだ。

……大丈夫だって、平気平気。あと一杯ぐらいいけるって。

イケるよな?(脳)イケます(胃)……(肝臓)よし、通れ(食道)

アルコールってこわいなー、とづまりすとこ(棒読み)

気安く飲めて美味しい酒ってのも、考えようによってはアル中量産機だな。

まあ、飲むんですけどね! グラッとくるぐらい酔いが回らんと、酒飲んだ気にならないのよね。お酒は適量が一番……みんなは真似しないように。

寒い日に暖房をガンガン利かせた部屋で飲むウィスキーは旨ェな!


【酒:ホワイトホース・ファインオールド おわり】


From: slaughtercult
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