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天皇杯横浜FC戦~交代選手の活躍

2022年6月22日 天皇杯3回戦 横浜FC vs サンフレッチェ広島 ニッパツ光沢競技場


 蒸し暑い日だった。選手のコンディションを考えればメンバーを入れ替えてくるだろう。レギュラーと比べても遜色ない野上や柏といったとこは入ってくるだろうと思いきや前節のリーグ戦と全く同じメンバーだった。連戦。そこに一切の妥協がない。ここは早い時間で得点を重ねて交代をしときたいところだ。

 序盤、サンフレッチェのペースで試合に入る。DFからのビルドアップに余裕がある。相手のチェックに対しては巧みに身体の向きを変えて取り所を与えない。そして深く食らいつくと逆をつき前へ押し進める。さすが、カテゴリーの違いを見せつけている。

 ところがそんな小気味いいパス回しで前線まで辿り着くも最前線のサントスがシュートを外す。前が空き、ここだと思ったとこで放ったシュートは枠に入らない。前線のチェイスから掠め取ったショートカウンターでも見事に外した。ああ、サントス。FWなのにどうしてここまでシュートが下手なんだろう。

 そんな嘆きを入れていたら左サイドのスルーパスから抜け出した東が中へ入れる。そこへ詰め込んだ森島。GKを前にしながらも見事に仕留めることができ先制したことに安堵する。そして早めの追加点で試合を決めてほしい。そう思ってたら今度はサントスがゴール前に詰めるも倒されPK。早々にチャンスが訪れた。自らセットいたサントス。そして蹴ったボールはGKに反応されてしまった。セカンドボールを詰めるも枠外。サントス、PKすら決めることができないのか。永井といい、どうしてこのチームのFWはPK決めることができないんだろう。

 結局そのまま1点差のままハーフタイムを迎える。もっと怒涛のような攻撃を繰り広げるかと思いきや途中からはJ2の横浜FCの方が推していた。メンバーを落としてるわけでもないのにそれでいいんだろうか。ハーフタイムにスキッベ監督から修正は入っただろう。後半になると右サイド藤井が縦への突破をするようになった。

 一瞬のスピードで抜ける藤井。単純だがそれが一番効果があった。徐々に守備に隙が出てきて東が決める。2点目。それによりやっと交代に動いた。サントスからドウグラス・ヴィエイラ。するとスルスルすると前線へ上がっていくとゴール前に入ったヴィエイラが流し込む。交代間もなく決めてしまった。あれだけ外しまくったサントスとは違うのだった。

 これは大きい。勝利にかなり近づいた。それにより次々に交代が行われ松本、野上、柴崎、住吉といった選手が入る。攻められる場面もあったもののギアが上がりカウンターから中央ドリブル。サイドへの上がりもある。安全にそっちへ出すかと思いきや自ら2人をかわしてシュート。見事に決めてしまった。決めたのは松本。出場機会を生かした。似たような場面でFWのサントスがあれだけ決めきれなかっただけにこれは大きなアピールとなっただろう。

 これにより4点さとなりもはや勝利は確定してしまったがこのあともゴールに襲い掛かるシーンが訪れる。左から駆け上がりクロス。流れ込むゴール前。だが最後に決めたのはファーに飛び込んだ松本だった。松本2点目。松本ってこんなに得点力のなる選手なんだと初めて知るのだった。

 これにより0-5となりこのままシャットアウト。天皇杯の勝ち抜けを決めてしまうのだった。ベストメンバーで入ったことで出場機会のない選手のアピールの場が奪われた気がしたが、実際に結果を出したのは交代した選手の方が多かった。恐らく相手の疲れもあったのだろうが、選手層の厚みという意味において収穫のある試合となった。他会場では結構J1クラブが下のカテゴリーにやられた試合があったようだ。それだけに手堅くいったのは良かったのかもしれない。ただ、週末のリーグ戦は連戦となる。それだけにいかに交代で出た選手が試合に絡んでいけるか。そこで今後どのようにメンバーが変化していくのか。そんな空想をしながらリーグ戦への想いを馳せることができるのだった。

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