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貧乏な胃

週末、設計監理を依頼されているクライアントと、現場監督と3人で食事に行きました.。
コロナウイルス第三波の心配はありましたが、以前から計画されていた食事会だったので、気分はローテンション、無理やりの作り笑顔で出かけました。

食事は焼肉で、目の前に現れたのは、和牛A-5ランクのシャトーブリアンをはじめとする、最高のコースでした。普段家族ではとても食べられない高級和牛を前に、ローテンションだった気分もハイテンションに?・・・

「こんなやつを食べると、普通の安い肉は食べられないよな。」
「ほんとっすね、とろけるような柔らかさ、焼く必要なんてないっす。」

2人とも、満面の笑みで高級肉を頬ばり、会話も弾み、酒もすすみました。
私も傍からみると、テンションあげあげに見えたでしょう。でも、それは見せかけのハイテンションで、内心はそうでもありませんでした。
実は・・・コースの半分ほど食べたところで、ちょっと飽きてしまっていたのです。支払いはすべてクライアント、肉は最高級、それでこんなことを言うのも失礼だとは思いますが、私には高級肉は合わないのでは?と思っていたのです。いや、おいしいのは間違いありません。監督の言うように、噛まずともとろけ、焼かなくとも味わい深い・・・
でも、なんか違うのです。

「最高の肉を食わせてやってるのに何が文句あるのか!」 と言われてしまえば反論はできませんが、どうにも胃に違和感があるのです。
コースを食べ終わる頃は、完全にもたれていました。特別に量が多かったわけでもありませんが、もたれてしまって、ゲップをこらえる始末。

その後2人は夜の街へ繰り出して行きましたが、私は明日が早いと偽って、2次会は辞退しました。
その夜はずっと胃がもたれて、翌朝、毎朝欠かさず食べる朝食も半分しか食べられませんでした。朝食後、胃薬を飲んで、スッキリなったのは昼近くでした。

昼食は自宅で取りますが、インスタントラーメンと、妻の漬けた新しい白菜の浅漬けでした。
まずは浅漬けを一口・・・
「うまい!」お世辞でもなく、心底うまいと感じました。
浅漬けを口にした事で、減退していた食欲が戻ったようでした。

昼食を食べながら私は思いました。
いくら高級な食材で、万人がうまいと絶賛する食材でも、合わない人間もいるのだ。私には高級な肉はたぶん合わない、口はそうでもなくても、胃が生まれもって貧乏なんだろう。と。
自家製の白菜の浅漬け。冬はやっぱりこれだ!白菜の浅漬けと白いご飯があれば満足!私には最高に贅沢な食材だと実感しました。

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