にちようび

月の重力は1/6だというのに。名前に月を冠したわたしはこの部屋のなかで重力に逆らえないでいた。わたしはもしかしたら月の住民なのかも、なんて考える。少しだけ体勢を変える。

この星の重力はわたしには強すぎる。

そういうことにした。そういうことにして、また明日から再開される日常のことを、頭の片隅に追いやった。すっかり日は落ちて、部屋は暗くなっていた。あんなに待ち望んでいた休日が、布団の中で死んでゆこうとしていた。

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