2022好きな邦楽アーティスト(22.11.6更新)

 去年くらいからTikTokをしっかりと見るようになり、そこでお気に入りの邦楽アーティストを見つけるようになった。TikTokの流行りっていわゆる一般的な流行り物と違うところがあって、そこが市井から盛り上がってきたものみたいな感じがして、その手作り感が僕の元々のインディー好きみたいな趣向とあっている気がする。誰か知らないカップルの日常や、おしゃれなインフルエンサーの休日の買い物、荒いけれどエモい風景、そこに乗る初めて知る音楽に今はとてもワクワクしている。

Tele


 この曲を初めて聴いて衝撃を受けた。軽快なギターサウンドに乗る、皮肉とユーモアたっぷりの歌詞が最高だったからだ。「僕らに明日などないんだぜ」なんて歌詞滅多に聞けるものではない。なぜって、ポップミュージックにおいて悲観的なことを歌うなんて、特にメジャーシーンではずっとタブーだったわけだ。でも、実際のところこの長期不況の中思うところって「明日などない」ってことだろ?
 そう、彼Teleこと谷口さんは、20そこそこの若さと暴走(と多少なりの計算)で歌う、自虐を交えて歌う。人生を山や谷を乗り越えていくうえで、ユーモアを欠かすことはできない。きっと皆さんも経験があるだろう。仕事で失敗した時、受験に失敗した時、あーなんか一周回って笑えるなって感情。世界的には戦争が起きてるし、国内のトップは暗殺され、テレビでは宗教問題が違法献金がというニュースで満杯状態だ。その上ミサイルも飛んでくるという。正気を保ったままじゃ、まいってしまいそう。でも、1番の心配は今の食い扶持である仕事のことであったりする。こんな不況下で就職率が悪いって聞くのに、なんで職場に行くと山のように書類があったりするのだろう。最後、愚痴っぽくなってしまったな。つまり、この終わってる世の中に乾杯して、「僕らに明日などないんだぜ」って笑い飛ばしながら、生きていくしかない。それが希望なのだ。




Laura Day Romance

 捻くれ者にとって、自分のルーツとか趣味趣向と全く同じものを見せられると気恥ずかしくて苦手意識を持ってしまうなんてよくあることだと思う。Luara Day Romanceというバンド名はカリフォルニアの二人組バンドGirlsのLauraから来ているというし、sad numberという曲でメンバーが黄色のカッパを来て演奏するところなんて、すぐPavemetのCarrot Ropeが着想だってわかってしまう。ちょっとあざとすぎるくらい、USインディー大好き感だだ漏れだ。どうやら早稲田の某サークル出身のバンドらしい。某サークル、かなりガチめの楽器上手い人しかいないサークルで、遠まきながら嫉妬と羨望とが混じった目線で見ていた昔を思い出す。まあ、そんな僕のコンプレックスはどうでもいいんだけれど。簡単に言ってしまうと眩しくて羨ましく苦手だったわけだ。


 で、印象が変わったのが新作『roman candles|憧憬蝋燭』だったわけだ。Big Thiefなど昨今のUSインディーの影響が〜とかオタク語りすると面倒臭い人に思われそうなので、もうしないが、単純に曲が良いと思った。それも全編にわたる寂しくて内省的な感じが良い。僕は音楽を聴くときに、このアルバムの音楽シーンでの位置はどうなんだろうなんて考えるわけだが、良い意味でカウンターである。これは静かなカウンターだ。

kojikoji

 この人を知るには色んなルートがあるだろうなと思うんだけど、僕はTikTokで知りました。多分後で、しっかり書く。

オレンジスパイニクラブ

 TikTokでキンモクセイがバズって〜なんて話をしだすと長いので、しないが、相変わらずひねくれてて、やさぐれててて、少し優しいところが気に入っている。

Denims

 もはや大御所感があるが、常に良い。


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