編入のガイドライン

こんにちは。
私はFランク大学から上智大学法学部に編入した者です。

最近、質問箱には「編入を検討しているがまず何から始めればいいか分からない」と言った質問が多く寄せられています。大学受験に失敗し、不本意な大学に入学した方々が「やっぱりこの大学がじゃ終われない」と在籍大学のレベルの低さなどに危機感を抱くのがこの時期なのでしょうか。毎年決まってこの時期に編入に関する質問数が増える傾向にあります。

そこで今回は、私個人の経験をベースに、合格者が編入挑戦を決意したときから試験当日までの時間をどのように活用してきたのか、そして今振り返ってみて、当時知っておくべきだったと思う情報等をまとめます。言うならば、編入のためのガイドラインと言ったところでしょうか。志望理由書の作成方法や、試験に向けた具体的なInput事項等は、それだけで膨大な内容になってしまうため、今回は大まかな方向性を示すことに注力します。可能な限り、一合格者の偏見のような内容にならないよう一般的な情報提供を心掛けますが、私個人の経験をベースに作成する以上、少なからずバイアスがかかってしまうことをご容赦ください。試験対策に関する項目は、法学部よりの情報になるかと思いますが、出題範囲の特定等、他学部志望者にとっても有益な情報もありますので一読いただけたら嬉しいです。

内容としては

1 編入試験を目指した時期、きっかけ
2 当時の基本スペック(保有資格/地頭)
3 編入対策前の必須確認事項
4 論述試験対策のステップ

になります。
よろしくお願いします。

1 編入試験を目指した時期、きっかけ

私が編入試験を目指した時期は、大学2年次の5月です。きっかけは学生向け長期インターン選考に参加した際、面接官が隣の慶応生にのみ質問をすると言う、典型的な学歴差別を受けたことです。今となっては、自分の学歴とは無関係に差別をする人のアクションに一喜一憂する必要はないと思うのですが、当時の私は悔しかったですし、2年後の就活で同じような経験をしたくないと悩みました。そこで編入試験の存在を知り、大学を変えようと決意しました。


2 当時の基本スペック(保有資格/地頭)

大学2年次5月時点の私の保有資格はTOEIC940です。すみません。本当に940点でした。大学1年次は480でしたが1年で倍にしています。noteで販売している志望理由書の原文に記載しているのですが、私は大学1年次に1ヶ月間、英語圏に留学しています。その経験でTOEICが倍になったわけではありませんが、そこで英語学習に対する高いモチベーションを獲得し、1年間でTOEIC940を取りました。大学1年次は講義の時間も英語の内職をし、出席の取らない講義は積極的にサポって、交換留学生のいるラウンジに通っていました。今後機会があれば、TOEICの勉強方法についてもまとめたいと思います。

当時の私の地頭についてですが、定量的に表現しなければ意味がないと思いますので、いくつか指標をお伝えします。まず高校3年12月時点の全教科合わせた偏差値は40です。小学校、中学校は田舎の誰でも入学できる公立校。大学入学以前の個人的なハイライトは、中学2年次に漢字検定2級を取得したことです。暗記力の速度と容量は平均より少し上だと考えています。しかし本は嫌いでした。まず読むのが面倒。読解力は平均を大きく下回っていたと思います。年間の読書量はおそらく8冊未満。今でも後悔しているくらいの読書量です。

個人的な評価をまとめますと、よくネットに存在する「地頭は良いけど勉強してこなかった人」ではなく「そこそこバカで全く勉強してこなかった人」が私の地頭の妥当な評価だと思います。


3 編入対策前の必須確認事項
以下では受験の前提となる確認事項について細かく分けてご説明します。

⑴ 出願資格として大学が提示している「取得済み単位数」と「取得見込み単位数」

これは致命的な違いになります。意味の説明は不要かと思いますが、困るケースは「済み」を「見込み」でOKと勘違いしているケース。出願書類を大学に送付した時点で取得していなければいけない単位数を、今期末に取得できる単位と錯覚しないように注意してください。

⑵ 提出書類の一覧

大学によって、高校の成績表、在籍大学の成績証明書、語学資格の証明書、志望理由書etc、多くの異なる書類を出願資格として提示しています。物によっては、発行までに数週間かかる書類もあるため、直前で準備をしようとするとゲームオーバーになる可能性が高いです。

⑶ 出願要件としての保有資格

上智大学が受験者に求める保有資格はハードルが高いことで有名ですが、他の大学も提出されたTOEIC点数を100点換算して、評価要素とするといったように、保有資格で制限を設けています。重要なのは、出願締め切りに間に合うラストチャンスがいつなのか把握すること。例えば、8月15日消印有効と出願書類の提出締め切りが定められている場合、その提出に間に合うTOEICのラストチャンスは、おそらく6月の受験です。
直感的な認識と、現実にズレがあると思いますので注意が必要です。

4 論述対策のステップ

論述は編入対策において最も時間を費やす部分だと思います。また、大半の方が誤った勉強をして時間を無駄に使ってしまう部分でもあります。以下では、最も効率的な論述対策のステップについてまとめます。

⑴ 過去問5年分を集め、分析する

どうしても手に入らないなら3年分でもいいと思いますが、できれば課金してでも5年分を集めるべきだと思います。そして集めた後、直近3年分を除いた2年分の過去問を読む。おそらく解くことはできないので、読むだけでOKです。ここでの目的な問われていることを把握すること。ここで出題されている問題の科目は何なのか、具体的にどの本を読めば、この問題に関する知識を補うことができるのかを把握する必要があります。

⑵ INPUTを開始する。

参考書を使用した勉強を開始します。ここで重要なことは、INPUTの海に沈まないことです。人はサボる生き物です。そして私は、編入対策におけるサボりとは、暗記作業に没頭して自分はたくさん勉強していると思い込むことだと考えています。編入志望者の目的は、多くの知識を暗記することではなく、試験で問われる可能性の高い知識のみを暗記することです。ですからINPUT作業をしている時も、常に過去問2年分を目の届く場所に置いて、3日に一度は読み込むべきだと思います。そして自分が暗記しようとしていることが試験で問われる可能性が高いのかを確認しながら日々の勉強に取り組んでください。

⑶ OUTPUT練習を開始する。

大半の方が先延ばしにする最終ステップです。OUTPUT練習は早く始めれば、早く始めただけ成果が出ます。ここで意識すべきことは、これまでのステップで暗記した内容を論理的にOUTPUTすることです。人はINPUTしていないことをOUTPUTすることはできません。しかし、OUTPUT練習していないことはINPUTしていても吐き出すことは出来ないです。難しいかもしれませんが、できれば⑵とこのステップは同時並行で行うべきでしょう。いきなり800字書くのが難しいなら、とりあえず100字でも問題ありません。最初にその一文をどれだけ早く書く事ができるか。ここで合否が分かれると思います。


以上が編入試験のガイドラインになります。ネットは、学歴コンプは下らない。編入してもその後が大変といった、挑戦しない理由で溢れています。しかし私は編入によって読解力/表現力といった基礎的な学力。学歴による初対面での「あ。頭良いんだ。」と言う錯覚資産、優秀な友人等。多くの財産を得ることができました。編入があなたの今後に及ぼす影響は計り知れないと思います。

今後、具体的な勉強方法や志望理由書の書き方等を発信できればと考えておりますので、よろしくお願いします。

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