ホコリまみれの工事現場から、デジタルマーケティングの世界へ vol.1
「倉庫の片付けいつまでかかりそう?もう時間ないぞ。」
ある日の父の言葉だ。
祖父の代から続いた電気工事業は、建物が崩れ落ちるかのように音を立てて一気に廃業まで追い込まれた。
借りていたビル地下1Fの倉庫。
窓一つない冷めたコンクリートのなか、従業員1名と、実兄と、私の3人は静かに"店仕舞い"をすすめていた。
人間とは冷酷なもので、ある日をきっかけに助けてくれなくなる。大変だね、という同情の言葉とともに、波がスーッと引いていくかのような感覚で離れていく。
先のこと見