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小さな物語

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オリジナルの短編小説を掲載しています。ちょっとした隙間時間にどうぞ。
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記事一覧

月光の隣で

真夜中に目が覚めた。 カーテンの隙間から光が差し込んでいた。 よろよろ立ち上がり、カーテ…

青央
8か月前
29

夜の色に溶けて消えていく話

泣きたくて泣く。 泣きたいから泣く。 泣きたくないのに泣く。 どれでもいい。 ちゃんと泣け…

青央
2年前
13

空中電車③

ガタンゴトンッーーー 行く先も知らない電車がゆっくり走り出す。 『あれ、あれ?……ちょっ…

青央
3年前
5

空中電車②

そこは駅名が無かった。 正確には無いのではなく、読めないのだ。 ちゃんと文字で書かれてい…

青央
3年前
5

空中電車①

日が暮れる前に帰らなきゃ……。 都会のど真ん中で焦りながら早足で進む。 慣れないスクラン…

青央
3年前
7

お日様の布団

季節は定かじゃない。 はっきりとは覚えていない。 でもきっとあの頃は春か秋だったはず。 う…

青央
4年前
10

時間の記憶

2人一緒に歩いていた。 ある道端で、彼の知り合いだという子供達とばったり出会った。私は初対面だ。 彼に気づくなり、子供達はすかさず彼の周りに群がった。 やけに懐いている様子。 しつこいくらいに彼から離れない。 何かを話すでもなく、ただ彼にじゃれついている。 まるで元気のいい子犬のようだ。 彼は優しい。 とにかく、優しい。 例え嫌なことがあっても、それが顔に出ることはない。だからこの時さえも、少しは鬱陶しいくらい思っていたとしても分からないのだ。 数分が経っただろ