ビジネススクールで身につける会計✕戦略思考を読んで
◯読む前
会計の知識は、資格の勉強などである程度身につけたと思うが、いまいち活かせていない。
会計の知識を活かす、実際の仕事の中で使えるようにしたいと考えていたところ、本書が目についた。
本書から、会計情報から戦略思考に結びつける方法を学び、今の仕事へのきっかけをつかみたい。
優良企業と自社との違いを認識し、どうやったら近づくことができるかの示唆を手に入れたい。(高望み?)
◯学んだこと
・はじめに
会計=用語の暗記、ルールの記憶という固定観念を捨てる。
会計の数値を企業活動と結びつけて考える
そのためには、
1:なぜ、その数値になるかを問い続ける姿勢が大切。(会計のWhy?を問う)
2:その数値から何が言えるのか?(So What?)
経営に対してどう捉えるか?
3:どのように解決していくか?(How?)
過去の分析は、将来の意思決定やアクションのために行なう。
・BSの読み方
3つの基本原則
法則1:「大局観を持つ」
→いきなり各論に入らずに、固まりで読む
最初に見るべきは、過去の利益の蓄積である利益剰余金。
法則2:「優先順位をつける」
→上から順に読むのではなく、大きな数値から読む
法則3:「仮説思考を貫く」
→見てから考えるのではなく、考えてから読む
仮説構築の問いかけのフレームワーク
1.売上、利益は成長しているか?
2.粗利は高いか?
3.販管費は多いか?
4.研究開発費は多いか?
5.利益率は良好か?
6.現金は多いか?
7.売掛の回収は早いか?
8.在庫量は多いか?
9.設備の規模は大きいか?
10.株式や債券の保有は多いか?
11.買掛の支払いは早いか?
12.借金は多いか?
13.資本金は多いか?
14.利益剰余金は多いか?
・バリューチェーンで経営戦略と会計数値を読み解く
ここが一番示唆を得られた。
バリューチェーンの中で、どこを重視し、差別化し利益を確保するかを考える。
バリューチェーン
研究開発→製造→プロモーション/販売→販売チャネル
例)
販管費(研究開発費)は高くなるが、自社開発製品を高め、売値を高くし、高粗利率を実現する。逆は、自社開発比率を低くし、販管費を抑えると、売値は下がり、粗利益率は下がる。
※問いかけ
営業利益率10%を達成するために、どこに90%のお金を使うのが最も賢いという視点で考えてみる。
本書には、マーケティング戦略を会計の視点で検討することや、会社指標の分析方法、キャッシュフロー計算の読み方、IFRS決算書の分析方法など、まだまだ盛りだくさんの内容があるが、自分の現状から見た優先順位を踏まえ、今回は割愛した。
◯今後
本書は、知識を教えるだけではなく、実際の企業の財務諸表を使い、多くのケーススタディがあった。 そのため、自分が本書で得た知識をどう活用していくか、最初の一歩か踏み出しやすい内容であった。
学んだ知識を早速実践してみたい!
ただ、どうやって実践するかが悩ましい。
1つ1つ、各社HPに行き、決算資料のPDFを見て、電卓を叩くほどのモチベーションまでは高まっていない。
四季報を買って、網羅的にやろうかなとも考えたが、やっぱり電卓が必要だし、最新情報を得るためには、常に購入が必要。
ウェブ上のサイトも確かに便利だが、自分が欲しい情報が不足していたり、自分の見たい見方ではない。
以前、挑戦したEDINETのAPIに再挑戦かな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?