Intermission(ほんじつはおやすみ)~彼女におれいをいいたいな~

この間、同じゆるいのぼりざかをおのおのが それぞれにいそいでいて、競っているはずもない知らないだれかで通勤者同士、って以外は多分、何の接点もないかなと思うその二人の目の前で大通りに出ようとしてタイミングを逃した車のおしりがずうん、と行先をふさいだとき、スピードをおとさないワタシが車を迂回しようと自分の方に幅寄せしてくる分までうんと大回りして通りを抜けて、何事もなかったように追い越してったその小走りの背中は、もう先の歩道の峠にのぼって横断歩道を目指してるー表情はもう解らないー怒ってた?呆れてた?ああ、恥ずかしい、でもいいや、どうしよう!彼女におれいをいいたいな、どうしたらいいんだろ!背中の朝がじわりと温いよ。