見出し画像

学校図書館のウラガワ2.3〜見えない仕事③寄贈

寄贈  [名](スル)《「きそう」とも》物品をおくり与えること。
(コトバンク https://kotobank.jp/word/寄贈-474148#:~:text=読み・例文・類語-,き%E2%80%90ぞう【寄贈】,贈与%E3%80%82 より)

物品をおくり与えること。
そう、時に「どうぞ」と本をいただくことがあります。
出版社さんからおくられるもの(学研さんのひみつシリーズなど)もあれば、保護者さんや地域の方から、あるいはPTAさんより図書費としてお使いくださいと現金をいただく学校も少なくはないでしょう。
でなければ、地域の公共図書館のリサイクルブックをいただくのも寄贈本にあたります。

もらえるならありがたい✨
これはいつわりのない気持ちではあります。
しかし、(  )として(使える本であれば)が実は入ります。
リサイクルブックは学校司書が自分で見に行き選んでくるので多少古くても使用できるものを選びますし、PTAさんも現金寄贈のため本の選定は司書に任されますので今必要なものを購入できます。

ですが、保護者さんや地域の方よりいただく本はそうはいきません。子どもがもう読まなくなったけど捨てるのは忍びないので役にたてるのなら、と持ってこられます。
大きな声では言えないのですが、たまに「これは…」という本もあります。
シリーズの3巻だけとか、古すぎるものとか、汚れが目立つものとか…記名されているとか…

「もらうのに文句言うな」と言われそうですが、こちらも決まったスペースしかないので、本当に必要なものしか置くことができません。
家の片付けをして出てきた本だけどなんとかオフにもっていくのも億劫で、という受け入れ先ではないのです。

過去一番びっくりしたのは、地域の方から「息子が大きくなってもう読まないので」と40年くらい前の新刊本を取りに来てくれと言われたことでしょうか。
学校としても断るに断れず少しだけ引き取りましたが、この一件のあと「寄贈本の受け入れ基準」を決めたのは言うまでもありません。

そうかと思えば、図書ボランティアの顔をして自費出版の本を置いていく人もいましたね…子ども向きでもなければ、郷土系でもなく、調べ学習にもならない本…まさかここまでしてくるとはと、こちらもびっくりな一件でした。

寄贈の本ももちろん、データ登録からラベル貼りまで全て行ってから書架に並べます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?