見出し画像

まさかこんな日常になるとは

あれから同棲生活は戻った。
しかし生活内容がだいぶ変わった。
彼は相変わらずゲームに夢中。私は暇なのでパソコンやスマホをいじる。

彼はMacのノートパソコンを購入しゲームの動画を録り始めた。食事をしていたテーブルにはMacがありもはやパソコンデスク化している。

食事をする時は台所。椅子は1つしかないので彼が座り棚の上に置いたおかずで食事する。私は立ったまま。食事を早々に済ませ直ぐにゲーム。食事、シャワー、寝る時間が全てズレる。
そして段々SEXもしなくなる。いわゆる私達はSEXレスになった。
手を繋ぐ、キスをする、ハグをする。
全てしなくなった。そんな事に気付いてしまった。

私「最近、キスとかしてないね」
彼「そう?」
私「エッチもずっとしてない」
彼「そうかな?」

会話が成り立たない。返事が上の空。私の中でモヤモヤしてきた。
私はもう恋愛対象ではないのか?と。
そんな事を思いながら数週間。私は我慢出来ずに彼に話しがある事を伝えた。そして週末。

彼「あ~疲れた。」
私「休みどうする?」
彼「何が?」
私「どこも行かないの?」
彼「別に特に決めてないかな」
私「そう」
彼「そう言えば話しって何?」
私「あ~、最近、キスやエッチしてないよね」
彼「まぁそうかなぁ」
私「私はエッチがしたいとか言ってるんじゃなくて何でしてくれないのかと思って聞きたかったの」
彼「何でって。長く付き合うとそんなもんじゃない?」
私「え?どういう事?」
彼「だから長く付き合うとそんなもんじゃない?一緒にいるのが当たり前じゃん。」
私「いや、論点ズレてるよ?」
彼「別にやりたくないとかそんな事じゃないけど今さらじゃない?」
私「じゃあ私は何?お母さん?お姉さん?家政婦?もう女性ではないって事?」

私はショックで声を荒げてしまった。

彼「いや。別にそんな風には思ってないけどやる必要もなくない?」
私「そう。わかった。」

もう何も言う気になれなかった。

彼「別にエッチしたりキスしたりする必要ないじゃん。一緒に居る事が答えなんだし。だからってこの先もやらないとか決め付けてないし。でも正直、今さら恥ずかしいとか思っちゃうね」
私「…………」

私はただただショックだった。私はただSEXがしたいのではない。ただSEXするだけなら相手を探せばいい。セフレと言う言葉もある。でも私は彼氏とSEXやキスがしたいのだ。一緒に生活してるのに凄く彼が遠く感じた。心と身体が引き裂かれた気分だった。もう彼に触れる事、触れられる事はこの先ない悲しみにも襲われ本当に言葉が見つからなかった。私は黙ってシャワーを浴びロフトの寝室に行った。
彼「SKYご飯は?食べないならコンビニ行ってくるけど?」
私「食べない」
彼「じゃあコンビニでご飯買ってくるね」

彼は何も感じていないのだ。そんな事よりも不安が過る。浮気してるのか?セフレでもいるのか?他に好きな人が出来たのか?
もう自分の精神状態を保つのが精一杯だった。やはり10才の年の差なのか。不安に押し潰されそうだった。恋愛した事を後悔した。こんな事で悩んだり不安になったりするのが嫌だから恋愛をしなかった。なのに…なのに…。自分が情けない。10才も年下の彼氏に精神を乱されてる。気丈にいようとすればするほど錯乱する。
私は思った。自宅に帰りたいと。もう一緒に居る意味がないのではないかと。
SEXだけが全てではないがスキンシップを何もしない関係ならただの友人と同じ。不安を抱えて一緒に居ても心が休まらない。こんな関係になったのはもちろん私にも何か原因があるのはわかっている。しかし明確な回答がなかった事が余計不安になる。考えてみたら1年以上何もしていない。私も仕事が忙しく気にしてなかったら気付いたら長い月日が経過していた。
布団の中で私が色々考えている時も彼はコンビニで買って来た物を食べながらゲームに夢中だった。

このまま一緒に居るだけ辛くなるような気がした。

宜しくお願いします