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終演して...

 配信演劇『反復かつ連続』が終演してから10日が経とうとしています。私は社会人となり、毎日鬼のように働いている日々です。ほんの数日前まで実家暮らしの遊び呆けた(そして演劇に全力投球していた)大学生だったのに、急に(金欠のため)弁当を作ってその他の家事を全部こなしながら1日12時間近く働く一人暮らし社畜OLになっているのですから、人間は強制的に変わっていく、否、変えられてしまうものなのかもしれません笑


 さて、実は私まだ終演した実感がありません。配信演劇はお客さんが可視化されていないので、終わった実感がないのです。しかも、千秋楽が終わった後は360°VR動画を撮るためにもう一度演じていたので尚更笑(こちらとても面白そうなものが出来上がりそうです。お楽しみに!)
なかなか大変な小屋入りだったなあというのはぼんやりと、いやしっかりと記憶に残っています。以前のnoteにも書いた通り、感染症対策のために役者2人で本番前10日ほど配信場所(小屋)のおうちをお借りして住んでいました。小屋に泊まれるなんてなんて贅沢なことなんだ...と思っていたのは最初だけ。本番当日までそれは続き、途中でカメラの仕込みなどにテクニカル班が訪れたりはしたのですが、本番彼らは全てリモート操作。役者2人は、カメラのオンオフ画角合わせから、現場の明るさ調整、音声のオペレーション、黒子業務、背景の大道具管理、自身の衣装メイクに加え、生活するための最低限の家事全般などを全て自分たちで行う必要がありました。これから私たちと似たような配信演劇をやる方に、一つアドバイスするとなれば、小屋に役者以外の人間を1人は絶対に置いておくことでしょうか笑


 観てくれた方にはかなり高評価をいただいたようなのですが、正直自分では未だに何が正解だったのか、自分の演技はどうだったのか分からないままです。学生最後の演劇だったのになんとなく釈然としない感じもしますが、当たり前のことなのかなとも思います。私が今回演じたのは紛れもなく、人の一生でした。まだ社会に出たこともない人間が、想像に想像を重ねて演じました。でもとてもいい経験でした。そしてまた10年後にこの演目を演じ直したいとも思いました。一体その時私はどのような経験を積んでいて、どのような演技をするのか...正直興味しかないので、この演目の再演を30代の目標にしようかと思います笑


ここまで読んで、本作品に興味を持ってくれた方は、22才の等身大の私が今できる全てを詰め込んだと思える演技のアーカイブをこちらからご覧になれます(2人の役者を見比べるのもとても面白いのでどちらかを見逃した方もどうぞ)
※本公演は終演いたしましたが、演目全編のアーカイブ映像を1ヶ月限定で配信しております(2021年4月末まで)。バリアフリー字幕つき・なし、どちらもございますので是非ご覧ください。

https://www.notion.so/a29988e2b5c14aa0afe27f3c3c028fa2


 終演した後、母親に感想を聞いたところ、「あんたはああいう母親になるんだろうなと思ったよ」と言われました。いやいやそんなに沢山子供産めないわとか思ったりしなかったり笑...とはいえ、私はこれからどんな人生を歩んでいくのか、どんな日々を反復し連続していくのか...ワクワクしますし、日々大事に生きなくてはなと思い知らされます。

 社会に出るそして実家を出るという人生の大きな転機で、この作品に出会えたこと、演じられたことが何よりも幸福なことだったなと改めて思います。そして、情勢的にもう二度とできないと思っていた大学の仲間と最後にリモートであっても一つ素敵な作品を作れたことも...

 今は、社会に会社に忙殺されかけた生活を送っていますが、いつかまた役者をやりたいと強く思います。その時は、また、みなさん少しでも応援していただけたら、嬉しいな、と思います笑
何を書いたらいいか分からず、冗長な文章となってしまったこと、お詫びします。こんな文章は読み飛ばしていいので、ぜひ、作品だけ観ていってください、こっちは後悔させません(しつこい)

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