M-1個人的感想

 M-1の審査員のコメントを聞いてる時間がM-1の中で一番楽しみな男、すかいです。
 遊戯王のことしか書いてなかったこのブログですがたまにはこういうのもいいのではないかと思い書いてみました。
 お笑いに詳しいわけでもなく、ここ3年M-1を見てるだけの僕が率直に感じたことをまとめてみました。
 事前予習は全然してないので各コンビのネタの知識にも差があります。
 こういう意見もあるぐらいに思ってほしくて異論はめちゃくちゃ認めます。

ファーストラウンド

インディアンス
 去年のネタは手数が多すぎてついていけなかったんですけど、今年のネタは手数が多いのにそれでしっかりついていけてめちゃくちゃ面白かったです。敗者復活戦見てなかったんですけど、突破するだけあるなと思いました。
 「何見てんねんコラ」がハモるとこめちゃくちゃ好きなので見れて嬉しかった。
 トップバッター故の点数という感じがして2組目に出るだけでもだいぶ点数が変わったんじゃないかなと思いました。僕が見た3大会のトップバッター中では一番面白かったです。

東京ホテイソン
 今回の謎解きネタ然り、回分、英語とかの見てる側が置いてけぼり食らうことを楽しむネタだと感じてたんですけどそれが悪い方向に出てしまったと思いました。
 今年は残念な結果に終わってしまいましたけどこれで東京ホテイソンがどういう漫才をするのか知ったという人もいると思うので来年以降に結果が付いてくるコンビだと思うので楽しみです。

ニューヨーク
 ニューヨークのブラックな笑いが存分に出てて好きでした。なんで去年歌ネタなんかやったんやろ。軽犯罪が気になるってツッコミ最高です。
 ブラックさが審査員にどう評価されるかと心配になったのですが、しっかり評価されましたね。
 漫才後の絡みが全組の中で一番面白かったのでさすがに力あるなぁって思いました。

見取り図
 さすがの一言。テンポがいい、うるさくないのに強いツッコミ、伏線回収など素人目でもうまいと思いました。
 1番は噛んだあともどんどん面白さ加速するのがすごかったと思ってます。確か去年は盛山さんが噛んでた気がしますがそこでもしっかり笑いに変換してたので劇場番長の名に恥じないステージやったと思いました。

おいでやすこが
 ピン芸人コンビという異色の二人でしたが、こがけんさんは細かすぎてにも出る器用さを持った芸人でおいでやす小田さんはR-1決勝常連のフレーズにパワーのある芸人と思っててこの二人が組むということはカードゲームでいうグッドスタッフ構築ですよね。
 ネタもシンプルなネタやったので二人の強みをそのまま活かすだけなので面白くないわけない。1位も納得やと思いました。

マヂカルラブリー
 つかみが最高。もはやかっこよかった。その後の最初のボケでもガッチリ笑いとってその勢いのまま走りきった感を感じました。
 最初の窓から飛び込むのと丸太が最高に面白かったのに最後デモンはちょっと弱かったのがおいでやすこがに及ばなかったのかなと思いました。上位3組には入りますが見取り図より上とも思ってなかったです。

オズワルド
 上沼さんも言ってましたけど順番が悪かったと思います。去年もミルクボーイのあとと、トップバッターよりなんなら最悪かもしれない。
 ネタの完成度的にはトップレベルで高かったと思ってて改名ネタ一本で徐々に笑いを加速させる構成含めてすごいなと思いました。
 松本さんが最後までしっとりやってほしかったって言ってたのも巨人師匠が最初から強くツッコんだらよかったんじゃないと言ってたの僕はすごく納得で、オズワルドの良さは落ち着いた雰囲気の緻密な漫才やと思うけど、あのおいでやすこがとマジカルラブリーの勢いのあと注目を集めるには最初から強いツッコミが必要やったのかなと個人的には感じました。

アキナ
 ネタがハマってなかった印象ですね。面白かったし、芝居めちゃくちゃ上手やなと素人目にも映ったんですけど今年のM-1は松本さんの言葉を借りると「瞬間最大風速」が必要やった大会の中でアキナのネタはそこが弱かったのかなと思いました。
 僕はアキナの普通のしゃべり漫才が好きなんですが、今回のネタはコントよりで少し残念でした。
 せやねんで雅さんがどういじるか楽しみです。

錦鯉
 M-1史上最高齢ファイナリストということでどんなネタが来るんだろうと思ったらまさかのギャグまでやるとは。49歳が若手みたいなボケするのに対してツッコミがベテランらしい落ち着いてかつキレのあるツッコミという二人のギャップが僕は好きでした。
 最後にはツッコミの熱もあがる構成もめちゃくちゃよくて面白かったんですけどアキナ同様瞬間最大風速が弱かったのかなと思いました。

ウエストランド
 僕は初見やったんですけど、ツッコミの卑屈さで押していく漫才というスタイルに気付くのにだいぶ時間がかかってしまったなと思いました。お前が気付くの遅いと言われたら返す言葉はありません。
 ボケがあまりにも何もしなさすぎかなと思いました。なんなら台本を読んでるだけ感すら感じました。面白くないわけは全然なかったんですけどいかんせんネタが弱かった印象です。

ファイナルラウンド

見取り図
 極めてスタンダードなしゃべくり漫才で残り2組に正面からぶつかる姿勢に感動すら覚えました。ファーストラウンドでは置きに行ったネタやったんかなと思うほどファイナルラウンドでのギアの上げ方がすごくて、正直今日はマジカルラブリーかおいでやすこがの日やろと思ってたんですけど正統派の強さを見せつける圧巻の漫才やったと思います。
 毎回「あと〜って何〜?」のツッコミのタイミング絶妙ですよね。あたおかと共に見取り図のネタを爆発力を高めるブースターやと思ってます。

マヂカルラブリー
 初っ端から一本目を上回るパワーで一気にもう一度自分らのムードに引き込んだなと思いました。村上さんのツッコミスキルがめちゃくちゃ高いなと思っていて、野田さんがほぼ話さないのに状況を伝えながら矢継ぎ早にツッコミを放っていってネタの熱量を上げ続けたのはすごいなと思いました。
 そして野田さんが話したのが車内販売のあの場面だけというのも完璧であのボケだけは村上さんの説明的ツッコミでは弱かったのではなかったのでしょうか。 
おいでやすこが
 面白かったんですけど、ファーストラウンドに比べてネタが弱く感じてしまいました。スタイルが歌ネタの一本槍なのでその中でファーストラウンドを超えるのは難しかったのかなと。あと、おいでやす小田さんがファーストラウンドと同じぐらい床鳴らしてツッコんでほしかったなと思いました。あの勢いのツッコミをみんな待ってたと思います。
 わかってるのに笑ってしまう、特別面白いフレーズでないのに笑ってしまうという小田さんのパワーはすごいと思いますし、こがけんさんのツッコミ置いてけぼりのあのボケは小田さんの良さを最大に引き出す素晴らしいコンビだと思いました。

総括


 優勝はマヂカルラブリーでしたがこれは文句なしやと思います。
 僕はマヂカルラブリーのネタはボケを言葉で表現するか動きで表現するかの違いで、ネタの内容自体はオーソドックスな漫才やと思いました。あそこまで動き回るからこそ動きがボケとして成立しているのだと感じます。
 M-1グランプリは年ごとに優勝できるタイプがあると思っていて、2018年はボケの内容の面白さが問われるコント漫才寄りのタイプがウケていて、2019年は間やテーマの中でどれだけ広げるかなどの話芸が求められるしゃべくり漫才タイプがウケている印象でした。2020年の今大会は笑いどころのわかりやすい組がウケている印象でした。この場合はコント漫才のほうがウケやすくなるのかな?
 恐らくコロナによる観客が少なくなった中どれだけ雰囲気を作るかという点でわかりやすい笑いどころがあると、人のツボがそれぞれの中多くの割合で笑ってもらえて瞬間最大風速を叩き出し、漫才に勢いがつけれたのではないでしょうか。
 今大会はファーストラウンドでの1位と10位の差がかなり小さくどの組も面白く、レベルの高い大会でものすごく見応えがあって楽しかったです。

 マヂカルラブリーおめでとう!締めのコメントも100点満点!

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