不採用で正解だった

2023年夏、一次面接をオンラインで受けた。
個室でひとり、同行者もおらず緊張と不安で潰されそうだった。

就労経験がある私への質問は下記の通り
1.自己紹介、志望動機、仕事を辞めた理由
2.就労移行施設を辞めた理由と行って良かったこと
3.障害について
4.就労支援について
5.通院、服薬の状況障害の深堀り(症状、診断時期、病院を変えたかなど)

私自身、両親からの虐待を30代半ばまで受けており、障害が判明したのは40代になってから。
毒親は家から出て一人暮らしをすることや男性との交際すら反対してきた。ルールを破れば殺される。そういう恐怖の中、奴隷のように生きてきたため誰かに助けを求める方法すら知らなかった。

障害者枠での就労は初めてだったのでハロワの紹介で受けた今回の面接。

書類選考はミニ面接会で30分間話す機会があった。その中、虐待されて育った生育歴を話したところパーソルダイバーズの社員から「家族についての質問はしないというファイルを作り、上司に共有することは可能である」という配慮事項の提案があった。

障害者側から企業にお願いすることはあっても逆に企業側から提案されることは聞いたことがないとハロワ職員も話してた。驚きと不安、そして次に進めるかもしれないという期待でテンションが上がった。

しかし一次面接の場で事件は起こった。

毒親の影響で精神科に行くことすら私にとっては命がけなのに、解離性障害が発覚するまでなぜこんなにも時間がかかったのか。病院は変えなかったのか?という質問が飛んできた。

事実、複数の病院に通ったものの相性が悪かったりして何度も転院はしている。
しかし、どの病院でも解離性障害の言葉は出ず、うつ病やパニック障害どまりの診断。
どこも精神科を看板にかかげている病院ばかりだったのに。

面接官にも何度も病院を変えたが現在通院している病院で発達障害とともに判明したと説明した。

さらに解離性障害でも様々な症状があるがどれに該当するかという質問まで飛んできた。

私の場合は、解離性健忘は自覚があり主治医からも話を聞いている。が、それ以上の情報は口頭では聞いておらず、手帳や年金申請用の診断書を見た時に記載があった程度。果たしてこれを自身の症状として伝えていいのかもわからない。

支援してくださる方々に話を聞いてもガラッと変わるような人格障害ではなく、健常者にもあるような仕事中はハキハキ話すけど、休憩中はのんびりしてるようなスイッチのON、OFF程度だと言われた。

面接官にも仕事中はーの流れを話したものの、納得いっていない様子だった。

就労移行でもそうだったが、解離性障害と診断された人間は必ずしも人格障害があり、それを嘘でも演じないと面接に受からないということなんだろうか?

障害者に寄り添うような文言がホームページにはいくつも並んでいたが、さすがにオンライン面接では個室ということもあり逃げ場のない空間でとことん責められているように感じた。

それ以来、好調からどん底に叩き落とされた。
冷静に振り返るようになった今、不採用にしてくれてありがとうと思うが、あのまま通過して入社が決まっていたかと思うと恐ろしい。

解離性障害の原因は仕事に関係あるんだろうか?
それが幼少期に受けた虐待でも本人に執拗に聞く質問なんだろうか。

今後もめげずに就職活動を続けていく予定。

心の傷がさらに悪化する人が増えないことを願う。

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