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エンジンルーム内にあるパーツはどんな名前でどのような役割をしているのか?

3級整備士の闇です!

第81回の今回はエンジンルームのパーツについて書いていきたいと思います。

〈エンジンルーム内にあるパーツの名称は?どんな役割をしているのか〉

ボンネット内部のエンジンルームには、様々なパーツがあります。それぞれが連携して車を動かしているわけですが、各パーツの名前や役割は、一体どんなことをしているのでしょうか?ランドクルーザープラドのエンジンルームを参考にチェックしてみましょう。

自身の車の説明書にも記載されていることがあるため、照らし合わせながら確認してみるといいでしょう。ウィンドウォッシャー液を補充する口など、日常的にオーナーが触る場所もあるため、覚えておくとメンテナンスが楽になります。

では、さっそくバッテリーやラジエーターキャップ、ヒューズボックスなどエンジンルーム内にある各パーツの名称や役割を紹介します。

〈鉛バッテリー〉

鉛バッテリーはヘッドライトやスモールライト、車内のナビやオーディオ、エンジンの始動などに使う電力を溜めているパーツです。バッテリーの中にはバッテリー液が入っていて、減っていたら充填する必要があります。また、エンジンがかからなくなるバッテリー上がりと呼ばれる現象は冬に起きやすいため、夏の間に点検しておく・5年毎に交換するなど手をかけてあげなければいけません。

〈バッテリーターミナル〉

バッテリーターミナルとは、バッテリーのプラス端子とマイナス端子をくわえているクリップみたいな部品です。バッテリーケーブルをまとめてバッテリーを繋ぐための部品ですが、バッテリー液がついた時など腐食していると電気抵抗が増して性能も低下するため交換する必要もある消耗品です。

〈銅線(ケーブル配線)〉

バッテリーターミナルには、太い銅線が繋がっていてオルタネーターやスターターなどに接続されています。プラス配線は発電機に、マイナス配線はボディやエンジンに接続されていて、発電された電気を充電したり、電気が足りなくなってきたら供給しています。

〈ボディアース線〉

黒い線がエンジンルーム金属部分にボルトで共締めされていますが、これはボディアース線と呼ばれるマイナス配線です。

車の電装品は元をたどるとすべて鉛バッテリーのプラスとマイナスに繋がっていますが、マイナス配線はボディにアースされて車体全体に流れているため、ナビやオーディオなどの電装品のアース線は車体の金属部分に繋ぐとマイナスに繋がり、わざわざエンジンルーム内のバッテリーに繋がなくても動作するという寸法です。

〈ラジエーター(ラジエーターコア)〉


ラジエーターは冷却水(クーラント)を冷やすための装置で、フロントバンパー内に設置されています。ラジエーター内にはクーラントが通っていて、走行風や扇風機のようなファンの風を受けたり、蛇腹状になっているフィンの熱伝導によってエンジン内を通って高温になったクーラントを冷やしています。

冷やされたクーラントはラジエーターホースを通って、再びエンジンを冷やすためエンジンのウォーターブロックへウォーターポンプによって運ばれていきます。

〈ラジエーターホース〉

ラジエーターホースとは、クーラントの通り道となっている太く黒いホースのことで、冷却したクーラントをエンジンに送る、エンジン熱を奪って高温になったクーラントをラジエーターコアに送る通路になっています。

このラジエーターホースが劣化すると、ヒビ割れなどによりクーラントが漏れ出して冷却水が足りなくなりオーバーヒートへと繋がるため、駐車時には色のついた液体が車体下に溜まっている時は注意しましょう。

〈ラジエーターキャップ〉

ラジエーターキャップは、冷却水が高温となり沸騰し冷却能力が落ちないよう加圧しているキャップで、加圧弁とも呼ばれています。

ラジエーターキャップにより圧力を高めることでクーラントの沸点が上昇し、100℃以上になっても冷却効果が落ちないようになっています。キャップにも注意が書かれていますが、走行直後など冷却水の温度が上昇している時にラジエーターキャップを開けるとクーラントが噴き出すため、十分に注意していください。

〈冷却水リザーバータンク(ラジエータータンク)〉

冷却水リザーバータンクはラジエーター内を通っているクーラントを溜めておくタンクのことで、青色・赤色・緑色のクーラントが溜まっている見た目です。このタンクは高温になって膨張したクーラントをラジエーターより受け入れたり、温度が下がってラジエーター内に足りなくなった冷却水を供給する役割を持っています。

MINとMAXの目盛りがあるため点検時にクーラントが線より上になっていたり、下回っている時は要注意です。ディーラーなどに相談するといいでしょう。

〈ブレーキフルードリザーバータンク(ブレーキオイルリザーバータンク)〉

ブレーキフルードリザーバータンクは小さめのタンクの見た目で、油圧で作動するブレーキのフルード(オイル)を溜めたり補充するタンクのことです。このリザーバータンクもラジエータータンクなどと同様にMAXとMINの目盛りがあるため、液面が線の間になっていれば大丈夫です。

ブレーキフルードリザーバータンクは、マスターシリンダーと呼ばれるパーツと繋がっていて、そこからブレーキホースをたどり4輪のブレーキと繋がっています。

〈ウォッシャー液補給口(ウォッシャータンク)〉

ウォッシャー液補充口は、ウィンドウォッシャー液を補充するための場所です。ウィンドウォッシャー作動のマークがキャップに記されていて、青色や黒色のキャップになっていることが多いです。ウォッシャー液の補充は継ぎ足しするだけですので、オーナーでも簡単にできるため定期的に触る機会が多いでしょう。

ウォッシャー液の残量はゲージがついている場合、引き上げてゲージが濡れている場所で確認することができます。ゲージの先端付近になっている時は、もうすぐ切れるためキャップ付近まで補充するとしばらく持つでしょう。

その際は自動車用のウィンドウォッシャー液を補充するようにし、水道水だけを入れないようにしてください。冬場は凍結したり、夏場はウォッシャー液配管やバルブ内にコケが生えたりする可能性があります。

〈ウォッシャー液ゲージ〉

ウォッシャー液ゲージはウィンドウォッシャー補充口のキャップや注ぎ口に装着されている長い棒のことで、ウォッシャータンク内に繋がっています。

フロントバンパーの隙間やエンジンルームの上から覗いてウォッシャータンクが見えない時はウォッシャー液の残量が分かりませんが、ゲージを引き上げることでウォッシャー液の残量が確認できます。

〈ヒューズボックス〉

ヒューズボックスは電装品のヒューズを格納している場所で、カバーの表面や裏側にどこの部分のヒューズが刺さっているのか表となって記載されている場合が多いです。

ホーンが鳴らなくなったり、ブレーキランプがつかなくなったり、ワイパーが動かなくなった場合は、該当のヒューズが切れている可能性があるため、点検してみてください。その際には同じアンペア数のヒューズを差し込むようにし、違うアンペアのものは入れないように注意です。

〈アドブルー補充口〉

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