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「買い負ける日本」by 坂口孝則

著者が調達・購買コンサルタントとして、日々の業務のなかで経験している「買い負ける」状況の現実と著者が考える対策が書かれた本である。

「買い負けている」現実をこれでもかこれでもかと示されて、読んでいて少し苦しくなった。ただ、それが現実だと思う。

自分の会社も海外から原料を購入しているが、日本の購買力が低下しているのは強く感じる。また、この本でも書かれていたが、日本の過度の品質への拘りについて、昔はその分をジャパンプライムとして価格に上乗せしてでも対応してくれていたが、最近はうるさく言う日本を避ける傾向が出てきているのは本当に危機感を感じる。

また、同じくこの本に書かれていたが、価格交渉では無駄に時間を費やし、「これだけやってもダメだから仕方ないよね」という言い訳のための交渉を延々とやっているようでは、海外からはもう相手にされなくなっているのも事実かと思う。

著者が挙げている対策についても、納得感があった。何とかしないといけないと改めて考えさせられた本だった。

評価は、5/5です。


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