「経済安全保障　異形の大国、中国を直視せよ」by 北村　滋

著者の北村氏は元警察官僚で、元国家安全保障局長である。この本は、経済安全保障について、北村氏が読売新聞の記者からのインタビューに答える形で書かれた第１～６章と、我が国の脅威である中国についての北村氏の論文を載せた第７～８章からなる。

経済安全保障の重要性とそのために我が国として何をしなければならないのかについてよく理解できた。通常の安全保障も重要であるが、同様にこの経済安全保障も本当に真剣に取り組まなければいけない重要なテーマだと認識した。

国会もこういう重要な問題等を議論すべきで、大臣の発言のあげ足取りをしたり、旧統一教会問題一色となるのは如何なものだろうか？

尚、第７～８章の北村氏の書下ろしの部分は、正直わかりにくく、一般読者向けなら、もう少し平易な文章の方が良かったような気がするが、自分の漢文読解力の弱さのせいかもしれない（高校生のとき、文科系にも拘わらず、古文、漢文が全くできなかった）。

評価は、4.5/5です。