見出し画像

「資本主義の中心で、資本主義を変える」by 清水大吾

著者は、ゴールドマン・サックスで16年勤務した後、今年リストラにあったとのことである。

本の内容としては、本のタイトルが「資本主義」ということばを2つも使っているように、証券業からみた日本の資本主義やコーポレートガバナンスに関して、その問題点と著者が考える対策が書かれている。

この本の中で、ちょっとうれしかったのは今の自分がやっている内部監査のことをほめてくれている文章があったことである。自分のために、少し長くなるが、その箇所を記録として採っておこう。

「私は常々、内部監査部門こそエースを置くべきだ、と思っている。内部監査というのは、企業の不正防止や業務効率化を目的とした部門だ。裏方中の裏方と思われている節もあるが、ビジネスを誰よりも深く理解したうえで、営業部門が気がついていない落とし穴を事前に見つけて対策を講じてくれる。実際に私もGS時代に何度か内部監査を受け、その有益さを実感した。彼らは我々のビジネスを深く理解して分析したうえで、何が弱点であるかと仮説を立てて重点的にチェック機能を働かせてくれる。それによって、我々が気づいていなかったビジネスの弱点を発見・強化し、思う存分ビジネスに集中できる環境を整備してもらえた。内部監査に対する企業のスタンスを確認すれば、その企業の企業文化と持続可能性をうかがい知れるのではないかと思ったほどだ。」 これだけ、ほめてくれると明日からかなりやる気がでる。

評価は、5/5です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?